質の良い睡眠を手に入れるために、アロマを暮らしに取り入れている方は多いでしょう。

本記事では、睡眠効果がアップするアロマオイル7選を紹介します。
睡眠に逆効果のアロマも併せて紹介するので、本記事を参考に上手にアロマを活用してくださいね。
なぜアロマが良質な睡眠におすすめなのか
質の良い睡眠にはなぜ、アロマがおすすめなのでしょうか?
アロマがおすすめな理由は主に2つあります。
- 香りが脳にダイレクトに伝わるから
- リラックス効果があるから
詳しく説明します。
香りが脳にダイレクトに伝わるから
嗅覚は、大脳辺縁系へ最初に伝わり、体の生理反応に働きかけます。
脳の8割を占め総司令を行う大脳は、大脳新皮質と大脳辺縁系の2つに分かれています。
大脳新皮質は高度な情報処理を行う部分で、思考や判断、言語など「理性」を司る部位です。
一方、大脳辺縁系は食欲や睡眠欲、喜怒哀楽や情緒などの「本能」を司ります。
香りは本能を司る大脳辺縁系に働きかけ、我々を良質な睡眠へと導いてくれるのです。
参考書籍:国際アロマテラピー学院テキスト
リラックス効果があるから
本能を司る大脳辺縁系は、記憶や自律神経活動にも関与しています。
自律神経には、活動している時に働く交感神経とリラックスの時に働く副交感神経の2つがあります。
通常は交感神経と副交感神経がシーソーのように交互に優位になるように働きますが、日々のストレスにより自律神経のバランスが崩れてしまうのです。
香りは本能に働きかけ、自律神経のバランスを調節してくれます。
睡眠効果がアップするアロマオイル(精油)7選
睡眠効果がアップするアロマオイル(精油)7選をご紹介します。
- ラベンダー
- スイートオレンジ
- ベルガモット
- ネロリ
- サンダルウッド
- イランイラン
- ゼラニウム
詳しく説明します。
ラベンダー
ラベンダーは、爽やかで果物のような酸味と甘みが感じられるハーバルな香りが特徴です。
ラベンダーの香りはセロトニンの分泌を促して副交感神経を活性化し、自律神経のバランスを整え、心身症的な症状を緩和するといわれています。
また、頭痛や筋肉のこり、胃痛や月経痛などのあらゆる痛みと痙攣のある症状に効果的です。
打撲後の患部には、ラベンダーオイルを塗布することで痛みを緩和できるほか、免疫系を刺激して病原菌に負けない抵抗力をつけるのにも役立ちます。
【主な効能】
- 鎮静
- 鎮痛
- 抗うつ
- 抗痙攣
- 自律神経調整
- リラックス
スイートオレンジの
スイートオレンジのスイートは果実そのままの甘い香りが特徴で、心を開き、前向きで元気な気持ちにしてくれます。
また、スイートオレンジの香りは精神高揚や抗不安などに作用し、不眠やうつ状態などのストレス性の症状が続く時にイライラや不安を取り除き安心感を与えてくれる作用もあります。
ホッとくつろいで安眠したい夜に、スイートの香りが心地よく上質な睡眠へと導いてくれるでしょう。
腸の蠕動運動を促すので、消化液の分泌を活発にし、消化不良や食欲不振の改善にも役立ちます。
【主な効能】
- 精神高揚
- 抗不安
- 鎮静
- 神経強壮
- 食欲増進
- 抗菌
ベルガモット
ベルガモットは甘さの少ない爽やかな香りが特徴で、柑橘系の中でも大人向きな辛口の印象です。
ベルガモットの香りは神経高揚・鎮静・不眠・情緒不安定・ストレスなどに作用し、抑圧された感情や漠然とした不安から心を解放してくれます。
穏やかでバランスのとれた精神状態に戻してくれるので、心が沈んで情緒不安定気味な日におすすめの香りです。
ベルガモットは精神的な作用も大きい精油ですが、消化器系の働きも強化してくれます。
心の状態と胃腸の働きは密接に関連しているので、精神的に負荷がかかった時に起こりやすい便秘や下痢、過食傾向や食欲不振に効果的です。
【主な効能】
- 神経高揚
- 鎮静
- 精神安定
- 抗うつ
- 抗痙攣
- 消化促進
ネロリ
ネロリは苦さと甘さを併せ持つ、繊細でフローラルな香りが特徴です。
ネロリの香りには自律神経を調整してくれる作用があり、自律神経のバランスが乱れた時の心身の不調や、緊張性の発汗や吐き気がある時にも役立ちます。
また、ストレスからくる胃痛・疝痛・便秘・下痢に効果的に働き、子どもの神経性の下痢にも良い効果をもたらすでしょう。
ネロリのやさしいオレンジの花の香りが興奮や動悸を落ち着かせ、抑圧した感情を整理し、安らぎを取り戻して回復する力を与えてくれます。
【主な効能】
- 鎮静
- 自律神経調整
- 抗うつ
- 胃痛
- 便秘
- 下痢
サンダルウッド
ソフトな甘さがあるウッディ系で、バルサム調の香りがサンダルウッドの特徴です。
サンダルウッドにはうっ滞除去・利尿・血液のリンパ液などの体液などの循環を促進する効果があり、むくみやダイエットにも効果的です。
優れた殺菌消毒作用や抗炎症作用もありますので、膀胱炎や坐骨神経痛、熱をもった症状を冷やし痛みを緩和します。
その他にも精神疲労・緊張・不安などにも効果的なので、ストレス性の心身状態などの心の働きを抑えて気持ちを引き締めてくれます。
サンダウッドの香りは、自分の内面を静かに見つめたい時に、瞑想状態に入りやすくしてくれます。
【主な効能】
- 鎮静
- 鬱滞除去
- 利尿
- 抗炎症
- 抗菌
- 精神疲労
イランイラン
イランイランはジャスミンを思わせるフローラルな香りで、月経痛や月経不順、筋肉痛などに効果的です。
血行促進作用があるので、生理痛の際は腹部に塗布すると温かくなり痛みが緩和され、不思議と元気が出てきます。
またイランイランの香りには女性ホルモンを活性化させる働きがあり、心の内側からほぐして気分を高揚させ、多幸感や優しい気持ちをもたらし心を安定させてくれます。
過剰なほど誰かを批判してしまう時、心穏やかに自分を受け入れる気持ちを持ちたい時など、更年期の女性の心と体のケアにおすすめな香りです。
【主な効能】
- 精神高揚
- 抗うつ
- 抗不安
- 怒り
- 内気
- 血流促進
ゼラニウム
ゼラニウムは、バラに似た香りの中にミントを思わせるグリーンでハーバルな香りです。
ゼラニウムの香りには自律神経を調整する作用があり、副腎や視床下部に働きかけ、ホルモンの分泌や自律神経のバランスを調整して心と体の両面に作用すると言われています。
過度に内向的だったり、または興奮しすぎたりと気持ちが大きく揺れてしまうなど、心と体がアンバランスだと感じる日におすすめの香りです。
また、ゼラニウムは体内の余分な水分や老廃物の排出を助けてくれる作用があります。
むくみや解毒(デトックス)、pmsにも効果的なので、排卵から月経までの間にむくみやイライラを感じやすい人にもおすすめです。
【主な効能】
- 鎮静
- 鎮痛
- 自律神経調整
- 興奮
- 無気力
- 情緒不安定
参考書籍:アロマテラピーの教科書
要注意!睡眠に逆効果のアロマ
質のよい睡眠に効果的なアロマもあれば、逆に眠気を吹き飛ばしやる気を出させてくれるアロマもあります。
交感神経を優位にするアロマ3選をご紹介します。
- レモン
- ミントやユーカリ
- 逆効果になるラベンダー
詳しく説明していきます。
レモン
レモンは非常に軽くフレッシュで爽やかなレモンの香りが特徴です。
レモンの香りには精神鼓舞する作用があり、脳を刺激してリフレッシュできるので、頭がぼーっとする時や集中力を高めて意欲的に活動したい日におすすめです。
夜にリラックスしたい時や安眠効果には逆効果で、逆に冷静な判断や1日が始まる朝に香りを嗅ぐと心も体も目覚めるでしょう。
【主な効能】
- 精神鼓舞
- 健胃
- 消化促進
- 血流促進
- 免疫強化
ミントやユーカリ
ハーブ系のミントやユーカリは、気分爽快な清涼感のある刺激的なクリーンな香りが特徴です。
主な作用に、抗菌・抗ウィルス・免疫強化などがあり、風邪やインフルエンザの初期に使うと回復が早まります。
空気を清浄してくれる効果もあるので、爽やかな空気の中で元気を回復することができるでしょう。
また、精神強壮や頭脳明晰作用があるので、1日の始めに心・体・精神に活力を与えたい朝におすすめの香りです。
【主な効能】
- 精神強壮
- 頭脳明晰
- 抗菌
- 抗ウィルス
- 免疫強化
逆効果になるラベンダー
「スパイクラベンダー」は甘さのない、やや薬草っぽい香りが特徴です。
リラックス効果のあるラベンダーでも、種類によっては逆効果になります。
ラベンダーの品種は大きく分けて4種類あります。
その中の1種類「スパイクラベンダー」は、リラックス効果に期待できません。
ラベンダーといえばリラックス効果の高いアロマとして知られているのは、ラベンダーの酢酸リナリルという成分に神経鎮静作用が期待できるといわれているからです。
しかし、「スパイクラベンダー」には酢酸リナリルが含まれていません。
リラックス効果より、抗菌や虫よけを目的に使用するとよいでしょう。
参考サイト:All About
まとめ
質の良い睡眠を手に入れるために、アロマを暮らしに取り入れている方は多いでしょう。
しかし、睡眠に逆効果のアロマもあるのはご存知でしょうか。
本記事では、睡眠効果がアップするアロマオイル7選をご紹介しました。
睡眠に逆効果のアロマも併せてご紹介しているので、アロマで良質な睡眠をとりたい方は、本記事を参考に上手にアロマを活用してくださいね。
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