出産はママの身体に大きなダメージを与えるので、産後は軽くなった身体をゆっくりと休めたい時期です。
しかし、出産後から急に残便感を感じたり、トイレが間に合わず便失禁してしまったりすることも。
本記事では出産後に感じるようになった残便感や便失禁の原因、病院へ行く目安などを紹介します。
同じように悩んだ筆者たちの体験談も併せて紹介しますので、残便感や便失禁にお悩みの方は、ぜひ参考にしてくださいね。
産後の残便感・便失禁の原因
産後に感じる残便感や便失禁は、どのようなことが原因で起こるのでしょうか?
3つの原因が考えられます。
- 出産による骨盤内組織のダメージ
- 会陰裂傷による肛門括約筋の損傷
- 長引く分娩による陰部神経へのダメージ
詳しく説明します。
出産による骨盤内組織のダメージ
産後の残便感や便失禁は、出産中に受けた骨盤内組織のダメージが原因になっていることがあります。
骨盤内組織のダメージが原因で、一時的に肛門をしめる感覚が鈍くなってしまったのです。
出産は赤ちゃんの大きな頭が骨盤内に入り、短時間で骨盤内の臓器や周辺にある筋肉を押し広げて通ります。
通る時に骨盤内組織には打撲のようなダメージが残り、一時的に肛門を締める感覚が鈍くなってしまうのです。
そして肛門をぎゅっと締めれず、残便感を感じたり、便失禁が起きてしまったりします。
(参考:日本大腸肛門病学会)
会陰裂傷による肛門括約筋の損傷
残便感や便失禁は、出産中の会陰裂傷によって肛門括約筋が損傷していることが原因の1つに考えられます。
出産時に膣の出口から肛門の方へ裂傷が起き、肛門括約筋まで切れてしまうことがあるのです。
損傷が酷い場合は産婦人科医によって、分娩後に切れた筋肉の縫合が行われることもあります。
また分娩の場では気付かれずに会陰の縫合だけが行われることも多々あるようです。
そして修復が不十分だった場合には肛門を締める感覚が鈍くなり、産後の便失禁などが起きてしまいます。
(参考:日本大腸肛門病学会)
(参考:大腸肛門病センター高野病院)
長引く分娩による陰部神経へのダメージ
産後の残便感や便失禁は、長い出産中に陰部神経にダメージを受けたことも原因の1つと考えられます。
陰部神経はいきむときに損傷しやすく、分娩時間が長いと特にダメージが生じやすくなるのです。
分娩時に会陰が裂けていなくても、陰部神経が切れているということも。
陰部神経が損傷すると、意識的にお尻を締めることのできる外肛門括約筋に影響を与えてしまいます。
そして残便感を感じるようになったり、トイレが我慢できなくて便失禁を起こしてしまったりすることがあります。
(参考:おしりの健康.jp)
(参考:日本大腸肛門病学会)
いつまで続く?産後の残便感や便失禁に悩んだ人の体験談
産後の残便感や便失禁は、だいたいいつ頃まで続くのでしょうか?
筆者を含む経験者の体験談を5つ紹介します。
- 産後1ヵ月頃から少しずつ自然に回復
- 盤底筋群を鍛える体操で治した
- 筋肉を鍛える治療法などをして3ヶ月で改善
- 産後2週間ほどで自然に改善
- 肛門外科で手術をして治した
産後1ヵ月頃から少しずつ自然に回復
筆者は長女出産後に、「トイレに行きたい」と思ったらすぐにトイレにいかなければ間に合わない状態になりました。
出産後1か月は基本的に家にいるので、いつもトイレに走っていました。
赤ちゃんの1か月検診で産院へ行ったときに、産婦人科医に相談したところ「もう少し様子を見てみましょう」と言われました。
産後1か月を越えたあたりから、少し我慢ができるようになってきたのを覚えています。
トイレが近くにないと不安で、なかなか外出ができなくてつらかったですね。
3ヶ月を越える頃にはほぼ元通りになり、不安だった次女出産では全く症状が現れませんでした。
盤底筋群を鍛える体操で治した
Oさんは出産を終えた入院期間中に、便失禁をしてしまったそうです。
シャワー中に「トイレに行きたい!」と思ってから、わずか10秒程でもう出てしまったとか。
看護師さんは「出産で肛門括約筋が緩む人って、多いのよ。気にしないでね〜」と慣れた様子で片づけてくれたそうなので、おそらくよくあることだったのでしょう。
Oさんはネットで調べた盤底筋群を鍛える体操を行い、退院後は便失禁まですることはなかったようです。
(参考:LINENEWS)
筋肉を鍛える治療法などをして3ヶ月で改善
Yさんは産後1か月頃から、便意がコントロールできなくなり、便失禁が起きるようになりました。
産後2か月頃に直腸肛門外科を受診し、肛門の筋肉の動きを確認しながら筋肉を鍛える治療法などを試したそうです。
そして骨盤底筋エクササイズも習慣化し、産後3ヶ月を過ぎるころには症状が改善しました。
(参考:美ST)
産後2週間ほどで自然に改善
Kさんは産後、肛門付近の筋肉が緩んでガスが止まらない状態になったそうです。
まだ分娩台にいる時から始まり、勝手にガスが出て止められない状態に。
そして入院中も突然便意が襲ってくるようになり、トイレに戻ると少量の便が出るだけということがあったようです。
Kさんは、筋肉で便を留められないんだろうと感じていたとか。
どこに行っても「漏れちゃうー!」と焦っていたそうですが、2週間ほどで改善したそうですよ。
(参考:トイレマガジン)
肛門外科で手術をして治した
Aさんは産後たびたび便失禁が起きるようになってしまい、外では水分を控えたり食事を取らないようにしたりと苦労していたそうです。
産後3か月くらいで助産師さんに相談したものの、「産後多かれ少なかれあること。肛門を締めたり緩めたりする運動をすれば自然に治る」と言われたとか。
しかし回復しないまま2年経ってしまい、ついに肛門外科を受診しました。
肛門外科では、肛門括約筋不全による会陰形成術という手術が必要だと診断されました。
原因はやはり2年前の出産にあったようです。
その後肛門外科で手術を行い、3日後には手術前より締まる手ごたえを感じたとか。
病院で教わった筋トレなどを行い、手術後には便失禁がなくなり、普通の生活に戻れたそうです。
(参考:産後の肛門括約筋不全についての記録)
産後の残便感や便失禁で病院に行くべきタイミング
出産から1か月すぎても残便感や便失禁が続く場合は、専門病院を受診すると良いでしょう。
出産から1か月くらいで少しずつ身体のダメージが回復し、改善する例が多いのです。
出産後はダメージを受けた肛門周囲や骨盤底が回復するのを待ち、無理な筋トレなどをしないようにしましょう。
病院に行く際は、「肛門管超音波検査」ができる病院を探すのがおすすめです。
肛門管超音波検査は、肛門括約筋の損傷を正確に診断できます。
1か月を越えても症状に変化がない場合は、手術をしなければ治らないこともあるので病院で必ず診てもらいましょう。
1か月健診で産婦人科医に相談し、必要があれば専門医を紹介してもらうのも良いでしょう。
まとめ
やっと大変な出産を乗り越えたのに、残便感や便失禁があると子育てが大変ですよね。
実は、出産時に肛門周辺が傷ついてしまい、残便感を感じたり便失禁が起きてしまったりするのです。
本記事では産後に感じる残便感や便失禁の原因、病院へ行くべき時期の目安などを解説しました。
また筆者を含む経験者の話も併せて紹介したので、産後の便失禁などにお悩みの方は、ぜひ参考にしてくださいね。


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