「親が高齢になって言うことを聞かない!」
そんな時、原因や対応の方法がわからないと困りますよね。
実は、高齢になった親には共通した特徴が多く、工夫次第で上手に乗り越えられる方法があるんです。
本記事では、高齢の親を持つ筆者が、親が言うことを聞かない原因と上手な対応を実例を交えて紹介します。
親が高齢になり言うことを聞いてくれずに対応に困っている方は、ぜひ参考にしてください。
高齢の親が言うこと聞かない!考えられる原因とは?
高齢の親が言うこと聞いてくれないのは、どのような原因があるのでしょうか?
考えられる原因は主に5つあります。
- 年をとると意固地になる
- 聴力・視力の低下で話し手の意思が伝わりにくい
- 注意力や理解力の低下で聞き漏らしが起こりやすい
- 判断力の低下で新しい情報を好まない
- 認知症の可能性がある
詳しく説明します。
年をとると意固地になる
高齢の親が言うことを聞かない時に考えられる原因のひとつが、年をとると意固地になるからです。
人は年をとるにつれて経験が増えるため、自分は若い人よりも知識が多いという自負があり、譲れない部分が増える傾向があります。
たとえ自分の娘や息子であっても、経験が浅いと感じる人の話は、受け入れ難く反発する人が多いです。
さらに、得意な出来事や分野などにおいては自分に絶対的な自信があり、相手を否定して頑なになっている場合もあります。
年をとればとるほど、今までの経験や知識が邪魔をして意固地になりやすく、素直に話が聞けなくなるのです。
聴力・視力の低下で話し手の意思が伝わりにくい
聴力・視力の低下で話し手の意思が伝わりにくい現実も、高齢の親が言うことを聞かない時に考えられる原因のひとつです。
高齢になると、多くの人は心身共にさまざまな変化が現れます。
聴力や視力が衰えてくると、相手とのコミュニケーションが上手くいかずに、イライラする
場面が増えやすいです。
また、身体の機能の低下により、周囲とのコミュニケーションそのものが億劫になってしまっている可能性も。
話を聞いてくれないときは、聴力や視力が低下して周りの話や意図が上手く伝わらず、状況が掴みにくいことが原因といえます。
注意力や理解力の低下で聞き漏らしが起こりやすい
注意力や理解力の低下で聞き漏らしが起こりやすいのは、高齢の親が言うことを聞かない時に考えられる原因です。
注意力や理解力が衰えてくると、複雑な話や指示に対して適切な判断ができなくなるため、
なかなか頭の中での処理が追いつきません。
一度では理解できず、何度も聞き返しているうちに嫌になり、機嫌が悪くなり諦めてしまいます。
能力の低下は、自分自身が一番ショックなはずです。
自分ではまだ大丈夫だと感じていたのに、分からない話やできないことが増え始め、不安や焦りを感じて言うことが聞けなくなるのです。
判断力の低下で新しい情報を好まない
判断力の低下で新しい情報を好まなくなるのも、高齢の親が言うことを聞かない時に考えられる原因です。
年をとると、物事の判断材料は自分の記憶や体験であるため、新しい情報を外からぶつけられると抵抗感が高まりやすくなります。
自らで培ってきた長年の知識が、正しく有益であると信じている人も多いでしょう。
さらに、判断力が低下して物事を受け取る力が衰えてくると、目の前の情報を整理するだけで精一杯になってしまいます。
判断力の低下によって新しい情報が理解できずに、周りの話さえ素直に聞けなくなるのです。
認知症の可能性がある
高齢の親が言うことを聞かない時は、認知症の可能性も原因のひとつと考えられます。
認知症になると、時間や場所など自分が置かれている状況の判断認識が難しくなり、勘違いが増える傾向があります。
言われた指示や内容が、今の状況に合っていないと感じて従えないのです。
また、情報を適切に処理する能力が低下するため、言われた指示や要求に従うことが困難となっていることも。
認知症が進行すると、自分の意思ではコミュニケーションが取れにくくなり、言うことを聞けない状況になるのです。
参考サイト:おうち病院
参考サイト:LIFULL介護 tayorini
高齢の親が言うこと聞かない時どう乗り越えた?対応の実例を紹介
高齢の親が言うことを聞かず、意思の疎通ができにくいのはつらいもの。
どうすればお互いのストレスが少なく、話を聞いてもらえるのか知りたいですよね。
高齢の両親と関わっている筆者を含め、乗り越えてきた人たちの実例を紹介します。
- 加齢による心身の変化についての知識をつける
- 親の老いを理解してしっかりと受け入れる
- 高齢だから仕方がないと考える
- お互いに心地良い適度な距離をおく
- 息子や娘(孫)に間に入ってもらう
加齢による心身の変化についての知識をつける
加齢による心身の変化についての知識をつけ、高齢の親と上手に付き合っている筆者の対処法です。
母親が軽い認知症になって怒りっぽくなり、できない家事が増えるなど、生活への不安や焦りで頑固になり困っていました。
穏やかで強い母だっただけに、娘である私の喪失感は大きく不安です。
心配になり脳外科の先生に相談すると、運動機能や認知・判断機能の低下はあるが、従来通りの生活をさせる必要性などを教えてもらいました。
今では、医師からのアドバイスを元に、親の変化を理解して受け入れ良好な関係を築いています。
親の老いを理解してしっかりと受け入れる
自分自身が親の老いを受け入れ、年老いた親と良い関係を築いている友人Aの対処法です。彼女は、熟年離婚をして実家に戻った際、頑固な親との関係が上手くいかずに悩んでいました。
「まだまだ頑張らなければ」と自分は思い続けているのに、諦めムードの親に対して苛立つ場面が増えたと言っていました。
しかし、自分自身の漠然とした老いへの不安が、親と重なって見えているのかもと思い受け入れ認めることに。
今では、親の気持ちが理解できるようになり、言うことを聞いてくれなくても受け入れられるようになったそうです。
高齢だから仕方がないと考える
高齢だから仕方がないと考え、言うことを聞かない親と上手に関わっている友人Bの対処法です。
彼女は、優しかった父親が年老いてから頑固になり、聞く耳を持たずに身勝手な行動ばかりして困っていました。
親の変わっていく姿に対応できず、しばらくは会いに行けなくなったとも言っていました。
しかし、今のままでは後悔するかもしれないと思い、高齢者の身体や考え方の変化をネットなどで調べて理解したそうです。
今では、原因を知って父親に重ね「高齢だから仕方ない」と考え、心の余裕が持てるようになっています。
お互いに心地良い適度な距離をおく
言うことを聞かない高齢の親と適度な距離をおき、上手く付き合っている知人Cの対処法です。
彼女は、高齢になり意固地になってきた父親と、衝突する場面が増え悩んでいました。
元々性格が似ている父親とは反発しやすく、諦めている様子にも見えました。
ある日「なぜ言うことを聞いてくれないのか」と聞くと、「老人扱いされるのが嫌だからだ」といわれ年寄扱いをやめたとのこと。
以降は、あまり世話を焼きすぎない適度な距離を保ち、上手に父親との関係を続けているそうです。
息子や娘(孫)に間に入ってもらう
息子や娘(孫)に間に入ってもらい、言うことを聞かなくなった親と上手く関係を続けている知人Dの対処法です。
彼女は、高齢の親が自分の話や意見を聞き入れてくれなくなり困っていました。
特に、母親は娘である自分から家事や生活について意見されるのが、きっと嫌なのではないかと話していました。
ですので、直接自分が意見するのではなく、親が素直に話を聞きやすい孫である子供たちから伝えてもらうことに。
以来、自分が言いにくい話は子どもに間に入ってもらいながら意見や要望を聞いてもらっているそうです。
まとめ
高齢になり言うことを聞かない親に、怒りを覚えたり悲しくなったりする人は多いでしょう。
まずは、原因を理解したうえで適切に対応してあげると、高齢で気難しくなった親とも良好な関係が築けます。
本記事では、高齢の親を持つ筆者が親が言うことを聞かない原因と上手な対応の仕方を実例を交えて紹介しました。
本記事を参考にして、高齢の親との残された時間を大切に、後悔のない日々を過ごしてくださいね。


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