シングルマザー世帯の相対的貧困率は?貧困の原因と抜け出し方も解説

 

シングルマザー世帯は、相対的貧困に陥りがちです。

しかし、一度相対的貧困に陥るとなかなか抜け出せないことも。

本記事では、シングルマザー世帯が陥りがちな相対的貧困とは何か、原因・抜け出し方を解説します。

今の自分の状態があてはまるのか、相対的貧困からどうやって抜け出すのかについて知りたい人はぜひ参考にしてくださいね。

 

シングルマザー世帯が陥りやすい相対的貧困について

シングルマザー世帯が陥りやすい相対的貧困とは、どのようなものでしょうか?

シングルマザー世帯が陥りやすい相対的貧困について解説します。

  • 相対的貧困とは
  • シングルマザー家庭の相対的貧困率

 

相対的貧困とは

相対的貧困は、自分が暮らす国や地域で、世帯の所得が中央値に満たない状態と定義されています。

つまり、自分の暮らす国や地域の文化水準や生活水準から見て、困窮している状態です。

相対的貧困の問題点は、住居や衣服のような外見からわかりにくく、支援の手を差し伸べにくい特徴があります。

子どもも親もスマホを持っていたり、小ぎれいな格好をしていたりすることもあるなど、周囲の人が気づかないのです。

相対的貧困には、以下のような例があげられます。

  • こどもが家計を助けるため毎日のようにアルバイトをしなければいけない
  • 母親がダブルワーク・トリプルワークをしている
  • 金銭的な理由で、進学をあきらめる
  • 食費を切り詰めるため、十分に食事をとれていない

また、相対的貧困は災害や病気・死別などで突然ひとり親になるなど、誰にでも起こる可能性があります。

 

シングルマザー家庭の相対的貧困率

シングルマザー家庭の相対的貧困率は、2019年内閣府が発行した広報誌によるとひとり親家庭の相対的貧困率は50.8%、2世帯中1世帯が相対的貧困の水準です。

ひとり親家庭の80%以上が就業している一方で、非正規雇用で働いている場合の1年間の平均収入は133万円です。

ところが、2022年厚生労働省より日本の相対的貧困率は15.4%、貧困ラインとされる等価可処分所得は年間127万円と発表されました。

日本全体との相対的貧困率と比較した場合、ひとり親家庭の相対的貧困率は圧倒的に高いことがわかります。

 

<参考サイト>内閣府男女共同参画局 「共同参画」2019年2月号

 

シングルマザー世帯の貧困の原因

シングルマザー世帯はなぜ貧困に陥ってしまうのでしょうか。

シングルマザー世帯が貧困に陥ってしまう理由があります。

  • 1人分の収入で生活しなくてはならないから
  • 正社員として雇ってもらいにくいから
  • 子育てと仕事の両立が難しく思うように稼げないから
  • 子どもの父親が養育費を支払わないから

詳しく説明します。

 

1人分の収入で生活しなくてはならないから

シングルマザー世帯の貧困の原因は、1人分の収入で生活をしなければならないからです。

夫婦二人で収入がある場合と比べて、1人分の収入での生活はゆとりがなくなり、厳しくなります。

特に父親の収入に頼っていた場合、シングルになった途端、生活が困窮してしまうことも。

1人分の収入で生活しなくてはならないことが、相対的貧困の大きな原因になっています。

 

正社員として雇ってもらいにくいから

正社員として雇ってもらいにくいことも、シングルマザー世帯の貧困の原因になっています。

結婚出産を機にパートやアルバイトに仕事を転換していると、離婚を機に正社員の職を探しても、仕事が見つけにくいことがあります。

子どもがいることで、フルタイムで働けない・早出や残業ができない・土日祝日出勤のシフト制の仕事ができないなどで雇用側がシングルマザーを敬遠することも。

正社員としての仕事を得にくいことが、シングルマザー世帯の相対的貧困の原因になっています。

 

子育てと仕事の両立が難しく思うように稼げないから

子育てと仕事の両立が難しく思うように稼げないことも、シングルマザー世帯の貧困の原因です。

シングルマザーになる場合、子どもが幼い時に離婚するケースが多く、フルタイムで働くことが難しくなります。

また、子どもの具合が悪くなると急な休みや早退・遅刻をしなければいけないことも。

近くに子どもを任せられる家族や親類がいても、毎回はお願いしにくいなどの問題もあります。

そのため、どうしても子育てと仕事が両立できず、思うように稼げなくなってしまうのです。

 

子どもの父親が養育費を支払わないから

子どもの父親が養育費を支払わないことも、シングルマザー世帯の貧困の原因です。

離婚でシングルマザーになる場合、子の父親から養育費を受け取る権利がありますが、厚生労働省の調査では半数以上が受け取っていないことがわかっています。

父親からの養育費の支払いの取り決めをしていないシングルマザー世帯も多く、「相手に支払う意思がないと思った」ことが2番目に大きな理由にあげられています。

一方で、自分自身の収入で十分子どもを養えるシングルマザーはほとんどいません。

そのため、子どもの父親が養育費を支払わないことが、シングルマザー世帯が貧困に陥りやすくなる原因の一つです。

 

<参考資料>厚生労働省  令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果

 

シングルマザーが貧困から抜け出す方法

シングルマザーが貧困から抜け出す方法はあるのでしょうか。

シングルマザーが貧困から抜け出す方法があります。

  • ひとり親家庭向けの支援をもれなく受ける
  • 副業を始める
  • 転職や起業を検討する

詳しく解説します。

 

ひとり親家庭向けの支援をもれなく受ける

シングルマザーが貧困から抜け出す方法は、ひとり親家庭向けの支援をもれなく受け取ることです。

児童手当のような全ての子ども向け支援と、ひとり親家庭の子どもを対象にした支援があります。

そのため、ひとり親家庭向けの支援をもれなく受け取るようにしましょう。

行政支援は地域によって差があるため、市区町村の福祉窓口に相談することをおすすめします。

例えば、ひとり親家庭には、以下のような行政支援があります。

  • 児童扶養手当
  • 母子家庭の住宅手当
  • 医療費助成制度
  • 児童育成手当
  • 自立支援訓練給付金など

また、食料の配布・給付金・就労支援などを行っているNPOもあります。

行政だけでなく、NPO団体と連絡を取り、支援を依頼することも考えてみましょう。

 

副業を始める

副業を始めることも、シングルマザーが貧困から抜け出す方法です。

通常の仕事以外に、家で子どもの側にいながらできる副業を探してみましょう。

副業は仕事の掛け持ちとは異なり在宅でできたり、WEBで完結したり、得意なことが活かせたりする特徴があります。

初めは単価が安くても、続けることで単価アップを狙え、収入を増やせることも。

持っている資格や経験を洗い出してみて、どんな副業ができるか考え、始めてみましょう。

 

転職や起業を検討する

転職や起業を検討することも、シングルマザーが貧困から抜け出す方法です。

業務内容は同じでも、今よりも時給が高い仕事や在宅でできる仕事などがあります。

行政の教育訓練を受けて、資格を取得して、転職することも可能です。

自分の得意なことや長年続けてきたことを生かして起業することも、1つの手です。

今の状況にくすぶらず、貧困から抜け出すためにできることはないかを考えて、経験や知識・資格などを見返してみましょう。

 

まとめ

シングルマザー世帯は相対的貧困に陥りがちで、貧困状態からなかなか抜け出せないことが大きな問題ですが、行政などからの支援を受けられます。

本記事では、シングルマザー世帯が陥りがちな相対的貧困とは何か、原因・抜け出し方を解説しました。

本記事で紹介した内容を参考に自分の状態を見極めて、相対的貧困から抜け出してくださいね。

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