「やっぱり人付き合いって難しい……」
育った環境、それぞれの性質や価値観も違う人同士が共に過ごさなければならない社会は、つくづく人付き合いの難しさを実感しますよね。
特にHSP気質にとっては、切実な問題といえます。
本記事では、人付き合いを苦手に感じてしまう理由や、その克服方法について紹介します。
気を遣い過ぎて疲れてしまい、生きづらさを感じている方は参考にしてくださいね。
HSPが人付き合いを苦手に感じてしまう理由
まずは、HSPさんが「なぜ人間関係が上手くいかないのだろう」と人付き合いを苦手に感じてしまう理由として、次の3つを紹介します。
- 気を遣い過ぎて疲れてしまうから
- 自己肯定感が低く周りと比べてしまうから
- 自分を理解してもらえないから
気を遣い過ぎて疲れてしまうから
HSPさんが人付き合いを苦手に感じてしまう理由の1つに、気を遣い過ぎて疲れてしまうからということが挙げられます。
HSPさんは他者の顔色を敏感に察知して、少しでも波風が立たないように気を回す傾向にあるからです。
例えば、場の空気を読んで周りに同調したり、相手が不快な思いをしていないか気になったりととにかく気を遣います。
常に相手の気持ちを最優先してしまうため、疲れ果てて人付き合いを苦痛に感じてしまうのですね。
自己肯定感が低く周りと比べてしまうから
自己肯定感が低く周りと比べてしまうことも、HSPさんが人付き合いを苦手に感じてしまう理由です。
無意識に周囲と自分を比べてしまい、周りの人が自分よりも優れていると感じ、自分には価値がないと思い込むからです。
例えば、誰かが褒められていると自分と比較されているように感じ、落ち込んでしまうことも。
自分に自信が持てず、つい人と比べて自己嫌悪に陥ってしまうため、人付き合いに疲れてしまうのです。
自分を理解してもらえないから
HSPさんが人付き合いが苦手と感じるのは、自分を理解してもらえないことも理由の1つです。
HSPの認知度は徐々に上がってきてはいるものの、まだまだ存在すら知らない人も多いのが現状です。
HSPさんは、何より一人の時間や空間が大切で、人が大勢集まる場所や人前で発言することを苦手とします。
しかし、周囲にHSP気質を理解してもらえるまでに時間が掛かるため、余計に気を遣って人付き合いに疲れてしまうのですね。
HSPが人付き合いの苦手を克服するには?6つの方法
HSPさんは周りに気を遣い過ぎたり、他者よりも情報や刺激を多く受け取ってしまったりするため、人と長時間一緒にいると疲れてしまいます。
けれども、一人で生きてはいけないため、苦手なりにも克服していく必要がありますよね。
HSPが人付き合いの苦手を克服する方法として、次の6つを紹介します。
- 他人の言動を深読みしないようにする
- 自分の弱い部分をさらけ出す
- 本音を伝える
- もっと自分を優先する
- 人に好かれようとしない
- 苦手な人とは無理して合わない
他人の言動を深読みしないようにする
HSPさんが人付き合いの苦手を克服するためには、他人の言動を深読みしないことをおすすめします。
深読みが習慣化してしまうと、何でもないことに対しても意味を探ろうとしてしまい、落ち着かない状態になってしまうからです。
例えば、他の人が受けた注意が「遠まわしに自分のことを言われているのではないか」と感じたり、「あの時の言葉の意味ってどういう意味だろう……」と悩んだりして傷ついてしまいます。
相手の何気ない言葉を考え過ぎて疲れてしまうため、「特に深い意味はない」と割り切って受け流すようにしましょう。
自分の弱い部分をさらけ出す
自分の弱い部分をさらけ出すことも、HSPさんが人付き合いの苦手を克服するために有効な方法です。
身近な人に思い切ってHSP気質を打ち明けてみれば、理解して相談に乗ってもらえる可能性があるからです。
人は誰しも完璧ではありませんので、本来の自分を見せると親近感が生まれたり、お互いを尊重し合えたりとこれまでの関係性に変化が表れる場合もあります。
勇気を出して自分の弱さを周りに知ってもらい、理解者を増やすきっかけを作りましょう。
本音を伝える
HSPさんが人付き合いの苦手を克服するためには、相手に本音を伝えることも方法の1つです。
「嫌なことは嫌」と言えず、周りに合わせてばかりいると自分の本当の気持ちが分からなくなり、自己嫌悪に陥る可能性があります。
相手に自分の本音を伝えて、望み通りにならなかったとしても「気持ちを伝えられた」という達成感を得られラクになります。
いきなり相手に感情を伝えるのが難しい場合は、まず本当の気持ちを紙に書き出し、自分の意見としっかり向き合ってから臨むと良いですね。
もっと自分を優先する
もっと自分を優先させることも、HSPさんが人付き合いの苦手を克服するためにはおすすめの方法です。
HSPさんは常に相手の顔色を注視し、空気を読んでしまうため自分の気持ちを押し殺してしまいがちです。
けれども、自分を優先させるのは決してわがままでもなければ、相手の気持ちを雑に扱っているわけでもありません。
自分と相手の気持ちのどちらも考えた上で、本心はどうしたいのかを選択しているだけのことです。
「自分が一番」は当たり前の欲求で、心に従うのは自然な流れです。
相手に合わせてしまいそうな時は、「本当にそれで良いのか?」と自問自答をしてみると良いですね。
人に好かれようとしない
HSPさんが人付き合いの苦手を克服するには、人に好かれようとしないことも1つの方法です。
周りからの評価を気にしすぎて取り繕うと、自分がわからなくなり自己肯定感が低くなってしまいます。
人間同士相性があるため、どんなに努力しても万人から好かれるなんて、しょせん無理な話です。
「全員から好かれなくてもいいや」とラクに構え、HSP気質は個性であり長所ともなり得ると自分を認めてあげましょう。
ありのままの自分を受け入れて、近くにいる大切な人たちとの時間を有意義に過ごしてくださいね。
苦手な人とは無理して合わせない
苦手と感じる人に無理をして合わせないことも、HSPさんが人付き合いの苦手を克服する
ためにおすすめの方法です。
心理的に他者との境界線があいまいなHSPさんは、大声で怒鳴ったり自分の感情のおもむくままに言いたいことを言ったりするタイプの人には、かなりの苦手意識を感じてしまいます。
しかし、苦手な相手に合わせてばかりいると、気持ちが振り回されて心の疾患に繋がりかねません。
苦手な相手とは、無理してまで合わせることはやめ、適度な距離を置きましょう。
何より、自分自身が心穏やかに安心して過ごせる環境作りが大切ですよ。
人付き合いに悩み疲れたHSPにやってほしいこと
人付き合いに悩み苦しんで疲れ切ったHSPさんに、ぜひやってほしいことが3つあります。
- ひとり反省会をやめる
- 心のデトックスをする
- 自分の良いところを見つめる
順に説明します。
ひとり反省会をやめる
人付き合いに悩み疲れたHSPさんは、ひとり反省会をやめることをおすすめします。
HSP気質の真面目さゆえの行動ですが、反省会をやり過ぎてしまうと負のスパイラルに陥り、心の病気に発展してしまう可能性があるからです。
その日の出来事を振り返るのはやめて、上手く行った出来事や、人から褒められたり感謝されたりした内容をノートなどに書き出す習慣を付けましょう。
反省ではなく、成功体験を増やしていくと自分に少しづつ自信が持てるようになります。
心のデトックスをする
心のデトックスも、人付き合いに悩み疲れたHSPさんにやってほしいことの1つです。
HSPさんは、常に相手の気分やモチベーションや体調までも敏感に察知できるため、インプットはできてもアウトプットは苦手です。
周りのネガティブな感情や空気感を無意識に取り込んでしまいがちなHSPさんには、次のような心のデトックスをおすすめします。
- 思い切って外出してみる
- 大好きなドラマを一気見する
- 自分の今の正直な気持ちを書き出してみる
- 料理や趣味など好きなことに没入する
- 親友や心許せる人と会って話を聞いてもらう
自分に合った心が楽になる方法で、ネガティブな気持ちをデトックスして吐き出すようにしましょう!
自分の良いところを見つめる
自分の良いところを見つめることも、人付き合いに悩み疲れたHSPさんにはおすすめです。
HSPさんは、自己肯定感が低く自分に自信が持てない方が多いです。
けれども、相手に共感し寄り添えたり、周りとの調和を考えたり気配り上手だったりとHSPさんならではの素晴らしい長所がたくさんあります。
人付き合いに悩み疲れた時は、自分の良いところを冷静に見つめて心のバランスを保ちましょう。
まとめ
本記事では、HSPさんが人付き合いが苦手だと感じる理由や、その克服方法について紹介しました。
人の細かな違いに気付けたり、周りとの調和を大切にしたりと気配り上手なところはHSPさんの素晴らしい長所です。
しかし、相手を尊重するあまり、自分の本音が分からなくなることがありますよね。
そんな時は、必要以上に「いい人」はやめて自分を最優先して行動しましょう。
本記事で紹介した克服方法を身に着けて、穏やかな毎日を過ごせるよう心から願っています。
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