「キリスト教のお墓参りってどうやるんだろう?」
本記事では、キリスト教のお墓参りを時期・服装・持ち物・手順まで徹底解説します。
キリスト教のお墓参りについて知りたい人は参考にしてくださいね。
キリスト教のお墓とは?
海外の映画やドラマでは芝生に白い墓石や十字架が等間隔に建てられたお墓を見ることがあります。
キリスト教では、仏教とは異なり、お墓に故人の魂や思いが残っているとは考えません。
死後、故人の魂は神のもとに行くと考えます。
また、キリスト教では先祖代々のお墓と考えるのではなく、1人につき1つのお墓を建てます。
そのため、キリスト教では墓石や十字架には様々なものが刻まれます。
- 故人の名前や洗礼名
- 故人の好きだった言葉
- 聖歌(カトリック)
- 讃美歌(プロテスタント)など
キリスト教のお墓参り【時期】
キリスト教では、仏教におけるお盆やお彼岸のような「この時期にお墓参りをする」という習慣はありません。
その代わり、教会に信者が集まり、集会やミサを行うのが一般的です。
集会やミサを行うタイミングはプロテスタントとカトリックで異なります。
プロテスタント
プロテスタントの場合は、故人が亡くなってからひと月経過した時点で「昇天記念日」の集会が行われます。
昇天記念日以降は、定期的に集まることや特別なしきたりはありません。
しかし、毎年もしくは数年おきに教会で追悼集会を行うこともあります。
カトリック
カトリックでは亡くなってから3日目・7日目・30日目に、教会で追悼ミサを執り行います。
また、毎年11月2日が死者の日とされ、教会で故人を偲ぶ特別なミサが行われます。
キリスト教のお墓参り【服装】
キリスト教のお墓参りではお墓の掃除もするため、服装は普段着で問題ないとされています。
動きにくかったり、汚れやすかったりする服装・靴は避けるようにしましょう。
また、キリスト教のお墓参りは故人に手を合わせるのではなく、神に祈る場と考えると華美な服装やきつい香水などもふさわしくありません。
キリスト教のお墓参りの際には動きやすく、神様に敬意を払った服装で行くようにしましょう。
キリスト教のお墓参り【持ち物】
仏式のお墓参りでは、お線香・ろうそく・仏花・食べ物・お水・数珠・掃除用具などが思い浮かびます。
しかし、キリスト教のお墓参りではお線香やお供えはあげません。
また、ロザリオを持っていくと考えるかもしれませんが、宗派によっては使うことがなく一般的な持ち物ではありません。
そのため、お花と掃除用具だけあれば足ります。
仏式と異なり、持ち物を少なめに行うのがキリスト教のお墓参りです。
キリスト教のお墓参り【供える花】
キリスト教のお墓参りをするときに、供える花は白い花で、特に好まれるのが白いカーネーションです。
白いカーネーションを墓に供える慣習は、アメリカ南北戦争時代に由来します。
戦場で敵味方関係なく負傷兵を助けたある女性がいました。
その女性は白いカーネーションが好きだったので、彼女の葬儀では参列者に白いカーネーションを配り、故人を偲んだそうです。
以来、アメリカではお墓参りで白いカーネーションを供えるようになり、その後アメリカ以外の国でもキリスト教の献花として一般的になりました。
ただし、供える花に厳格なルールはなく、白いユリや小ぶりの白菊、故人が好きだった花などでも構いません。
キリスト教のお墓参り【手順】
キリスト教のお墓参りはどのような手順で行うのでしょうか?
- お墓の掃除をする
- 花を供える
- 神に祈りを捧げる
詳しく説明します。
①お墓の掃除をする
キリスト教のお墓参りでは、まずお墓の掃除をします。
ただし、仏式のように参列者が揃ってお墓を掃除するのではなく、事前にお墓を掃除しておくことが多いようです。
現地にて掃除を行う場合は、以下のものを持っていきましょう。
- 水の入ったバケツ
- 墓石の汚れを落とすためのスポンジ
- からぶき用と水ぶき用の雑巾2枚
- ゴミ袋
墓石を磨き、お墓の周りのゴミを集めて、場を清めましょう。
②花を供える
掃除をし、場所を清めたら、花を供えます。
持参した白い花、もしくは故人が生前好きだった花を墓石に添えます。
先に説明したように、好まれるのは白のカーネーションや白いユリです。
生前故人が好きだった花の場合は、多少色が混ざっていてもいいとされています。
ただし、仏教式の仏花を供えるのはマナー違反とされていますので、十分に注意しましょう。
③神に祈りを捧げる
花を供えたら、神に祈りを捧げます。
なぜなら、キリスト教における祈りの対象は故人ではなく神だからです。
まず、胸の前で手を合わせて礼拝をします。
次に、神が故人に与えてくれた恵みや愛に感謝します。
カトリックでは「父と子と聖霊の御名において。アーメン」と唱え、十字を切ります。
プロテスタントの作法では十字を切らないので、故人の宗派を事前に調べておくことがおすすめです。
まとめ
本記事では、キリスト教のお墓参りを時期・服装・持ち物・手順まで徹底解説しました。
宗派の違いや作法を知らずにお墓参りをしてしまえば、故人にも遺族にも失礼になってしまいます。
本記事を参考にキリスト教のお墓参りをしてくださいね。
コメントを残す