「不登校になった子どもの昼夜逆転をなおしたい」
昼夜逆転すると生活リズムがおかしくなって、元の生活に戻りづらくなるため困りますよね。
筆者の娘が、中学生時代に不登校になり昼夜逆転生活をしていた時期がありました。
娘に対してイライラしたり心配したりしましたが、今は改善して良かったです。
本記事では、不登校の子どもが昼夜逆転生活になる原因と、親ができることや治し方の体験談について紹介します。
子供の昼夜逆転生活に悩んでいる方や生活リズムを整えたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
不登校の子どもが昼夜逆転の生活になる原因
不登校の子どもは、どうして昼夜逆転の生活になるのでしょうか?
生活リズムが乱れて昼夜逆転する主な原因は、3つあります。
- 学校へ行かないことに罪悪感を覚えるから
- 自己管理が難しいから
- 病気や障害が隠れているから
それぞれ、順に詳しく紹介します。
学校へ行かないことに罪悪感を覚えるから
不登校の子どもが昼夜逆転の生活になる原因は、学校へ行かないことに罪悪感を覚えるからです。
というのも、「学校へ行かねばならない」と責任感が強かったり、「学校に行ってほしい」と親の期待を感じたりしているからです。
多くの場合、学校へ行けない自分に対して「普通ではない」と、本人が一番認識しています。
「学校に行けない自分はダメなんだ」と自己肯定感を下げやすくなります。
学校へ連絡をするための、親との朝のやり取りが苦痛になることも。
罪悪感から逃れるために、他の同級生と違う時間帯に活動しがちになり、昼夜逆転の生活になってしまう場合があります。
自己管理が難しいから
不登校の子どもが昼夜逆転の生活になる原因は、自己管理が難しい点が考えられます。
自律ができないと、不登校の子どもは生活リズムが崩れがちです。
学校を休むとなれば朝起きる理由がなくなり、夜遅くまでゲームなどに没頭してしまうことも。
朝日を浴びない・昼間の活動が少ないといった状況になると、体内時計が乱れて悪循環に陥りやすいです。
大人でも長期休暇などは早起きする理由がなくなり、ダラダラするときがあります。
自己管理が難しいため、不登校の子どもは昼夜逆転の生活になってしまう傾向があります。
病気や障害が隠れているから
病気や障害が隠れているときも、不登校の子どもが昼夜逆転の生活になる原因のひとつです。
うつ病や不安障害といった病気が隠れている場合、睡眠の質が下がったり眠れなくなったりするケースがあります。
精神的な悩みが原因になっている場合、周りからは原因に気づかないことも少なくありません。
怠けているだけのように見えて、実は病気や障害が隠れているから昼夜逆転の生活になっていることがあります。
昼夜逆転している不登校の子どもに親ができること
昼夜逆転している不登校の子どもに、親は何ができるのでしょうか?
親として力になれることは、主に3つあります。
- 少しずつ生活リズムを整える
- 日中の運動を増やす
- 叱ったり責めたりせずに見守る
それぞれ、順に詳しく紹介します。
少しずつ生活リズムを整える
昼夜逆転している不登校の子どもに親としてできる手助けは、少しずつ子どもの生活リズムを整えることです。
まずは生活リズムを直さなければ、一般的な日常生活もままなりません。
朝ごはんを食べるようにする・午前中に用事を作るなどといった、朝起きられる工夫をしてみましょう。
朝起きて夜寝る習慣がつくよう、少しずつ生活リズムを整えていきましょう。
日中の運動を増やす
昼夜逆転している不登校の子どもに親ができることは、日中の運動を増やすことです。
というのも、日中の運動を増やせば体が疲れて、夜スムーズに寝られる傾向があるからです。
実際に、生活の質が向上したりストレス緩和につながったりするなど、運動の体に嬉しい効果が認められています。
運動が苦手であれば、かるく散歩をするだけでも効果的です。
夜にしっかりと休息をとるためにも、日中の運動を増やすと良いですね。
参照元:昼夜逆転は不登校によくあること? 昼夜逆転の原因と8つの治し方|キズキ式
叱ったり責めたりせずに見守る
叱ったり責めたりせずに見守ることも、昼夜逆転している不登校の子どもに親としてできることのひとつです。
見守る姿勢を貫くことで、子どもの居場所である家庭の環境を安全に保てます。
親が子どもを叱ったり責めたりすると、家に居づらくなり居場所を失ってしまいます。
親としての葛藤や希望もあると思いますが、子供の安全な居場所を作るために静かに見守る期間は必要なのです。
いつまで続く?治し方は?不登校の子どもの昼夜逆転生活の体験談
不登校の子どもの昼夜逆転生活はいつまで続くのでしょうか?
また、治し方はあるのでしょうか?
実際にあった、昼夜逆転生活の体験談を3つ紹介します。
親が客観的になれたことが昼夜逆転脱出の鍵
筆者の娘が中学2年生で不登校になったときの体験談です。
娘は漫画を読んだりゲームをしたりしているうちに、だんだんと夜寝る時間が遅くなっていき、気づいたら昼夜逆転していました。
初めのうちは「朝は起こさなければ!」とよく娘を叱っていて、学校に行かない罰として、娘に家事の手伝いをさせたことも。
しかし、家出中の子どもが事件に巻き込まれたというニュースを見て、反省して考え方を改めました。
筆者の感情で娘を追いつめてしまい、取り返しのつかないことになったら…と考えると娘に対して申し訳なく思いました。
娘に安全な場所を提供したいと思い、現状をすべて受け入れることにしたのです。
朝起きてるからといって「学校に行きなさい」と筆者が娘に言わなくなったことで、朝のハードルが下がったようです。
冷静になると、娘のなかで朝起きることが「朝起きていたら学校に行かなければならない」というルールになっていたからだと気づけたのです。
ルールが消えたので娘は昼夜逆転する必要がなくなり、朝起きられるようになって、筆者も開き直って昼間に娘と外出ができるようになりました。
中学校の間は不登校でしたが、高校進学をきっかけに生活リズムが整い不登校も解消しました。
世間体や一般的な常識ではなく、親が腹をくくって子どもを尊重してすべてを受け入れたことが良かったと思っています。
Aさんと母親の絆が昼夜逆転脱出の鍵
ネット上で見つけた、小学校6年生で不登校を体験したAさんのエピソードを紹介します。
夏休み明けに不登校となったAさんは、週1回の適応指導教室に通いながら頑張っていましたが、ある日緊張の糸が切れてしまったそうです。
昼夜逆転の生活になり、食事やお風呂といった日常の行動ができなくなって、自宅で引きこもるようになりました。
「朝は社会が動き出す時間だからイヤ」だとAさんは感じており、昼夜逆転は朝の世間の動向を避けるためでした。
また、登校する時間帯に同年代の子どもたちの話し声が聞こえてくることも、辛かったそうです。
いつもAさんの母親は、ただAさんの話を聞いていたのだとか。
結果的に、Aさんは母親がすべて受け入れてくれたことによって落ち着いたとのことです。
家と学校、適応教室の3つの場所を拠点にして中学生時代を過ごし、大人になった現在はフリースクールのスタッフをしているそうですよ。
参考:「昼夜逆転、親は何もしなくて大丈夫です」児童精神科医が断言する理由|不登校新聞
ネットで見つけた楽しみが昼夜逆転脱出の鍵
ネット上で見つけた、中学校1年生から3年間不登校を体験した娘さんがいる保護者のエピソードを紹介します。
小学校6年生頃から学校に行きづらくなった娘さんは、中学校に入ると不登校になったそうです。
毎日何の予定もない日々のなかでゲーム三昧になり、娘さんの生活リズムが乱れて昼夜逆転の生活になったのだそうです。
しばらくして娘さんが絵を投稿できるサイトを見つけ、イラスト投稿を楽しむ中で自身の才能を発揮し、元気を取り戻していきました。
子どもの自信とやる気を引き出すためには好きなことを見つけて「自分は価値ある存在」だと感じ、自信につなげることが重要だと感じたのだそうです。
娘さんが中学3年生になり進路を考える時期になると、高校進学をきっかけに自然と不登校も昼夜逆転も治ったと話しています。
大人になった現在は、イラストを描く仕事をしているそうです。
参考:不登校後にゲーム漬けで生活リズムが昼夜逆転した娘…そして元気を取り戻すキッカケになったこと/娘の不登校体験記(4)|Woman excite
まとめ
昼夜逆転すると「元の生活に戻れなくなったらどうしよう」と、心配になりますよね。
本記事では、不登校の子どもが昼夜逆転生活になる原因と、親として手助けできることや体験談について紹介しました。
体験談からも、親が子どもをありのまま受け入れることが、どれだけ大切なのかが分かります。
子供の昼夜逆転生活に悩んでいる方は、ぜひ参考にして生活リズムを整えてみましょう。


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