「温泉が肌にいいとよく聞くけど、なんで温泉が肌にいいのだろう?」
日本には美肌にいいといわれる温泉が各地に存在していますが、どのような理由があるのか気になりますよね。
実は、温泉にはお湯に溶けている含有成分によって泉質の違いがあり、美肌につながるさまざまな効果があるのです。
本記事では温泉好きな筆者が、泉質別に温泉が肌にいい理由と、美肌効果が期待できるおすすめの温泉地を紹介します。
美肌につながる温泉について気になる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
【泉質別】温泉が肌にいい理由
温泉が肌にいいのは、なぜなのでしょうか?
次の5つの泉質別に理由を紹介します。
- アルカリ性単純温泉
- 塩化物泉
- 炭酸水素塩泉
- 硫黄泉
- 硫酸塩泉
参考サイト:糸柳
参考サイト:Sanpuku
アルカリ性単純温泉
アルカリ性単純温泉は、美肌につながる温泉だといわれています。
温泉1kg当たりのガス性の物質を除く溶存物質量が1,000mg未満・pH8.5以上の温泉が、アルカリ性単純温泉です。
肌の古くなった角質を落として、新陳代謝を促す働きをもつため、健やかな肌をサポートします。
アルカリ性単純温泉は、含有成分が少ないため刺激が少なく、湯触りの柔らかいお湯が特徴的です。
肌の不要な角質を除去する働きは、pH値の数値が高いほど強まるといわれています。
塩化物泉
塩化物泉も、美肌に効果的だといわれる温泉の一つです。
ナトリウム・カルシウム・マグネシウムなどの塩化物イオンが1000mg以上含まれている温泉のことを、塩化物泉といいます。
肌に塩分が付着してパックと似た働きをするため、保湿効果が期待できるのです。
また、肌に付着した塩分によって毛穴がふさがり汗の蒸発を防ぐために、湯冷めしにくくなる作用があるといわれています。
炭酸水素塩泉
炭酸水素塩泉は塩類泉の一種で、美肌の湯として有名な泉質です。
炭酸水素イオンを1000mg以上含む温泉は、炭酸水素塩泉と呼ばれます。
皮膚を軟化させて毛穴の汚れや古い角質を洗い流し、肌をなめらかに保ちます。
さっぱりとした湯上がりが特徴で、肌のベタつきが気になる方にもおすすめです。
炭酸水素塩泉には、美肌の湯として人気の「重曹泉」と、飲泉に適している「重炭酸土類泉」の2種類があります。
入浴後は、皮膚の水分が蒸発しやすくなるため、特に乾燥肌の方は注意が必要です。
硫黄泉
美肌につながる温泉として、硫黄泉もあります。
硫黄泉は、温泉1kg当たり2mg以上の総硫黄が含まれた温泉をさし、肌を引き締めハリを高めてくれる働きをもつといわれています。
メラニンの分解を促す作用があるため、「シミ抜きの湯」と呼ばれることも。
硫黄泉は、温泉らしい「ゆで卵が腐ったような匂い」が特徴的で、さまざまな美肌効果を期待できます。
硫酸塩泉
硫酸塩泉も、美肌につながる温泉の一つです。
温泉1kg当たりガス性の物質を除く溶存物質量が1,000mg以上含まれた温泉を、硫酸塩泉といいます。
硫酸塩泉には、肌を柔らかくして角質を除去する働きがあるといわれています。
保温や保湿効果が高く、肌をコーティングする作用があることから、「傷の湯」と呼ばれることも。
含まれている成分によって、「カルシウム硫酸塩泉」「ナトリウム硫酸塩泉」「マグネシウム硫酸塩泉」の3つに分けられます。
美肌効果が期待できるおすすめ温泉地8選
日本にはさまざまな温泉がありますが、美肌効果が期待できる温泉地はどこでしょうか?
おすすめの温泉地を8つ紹介します。
- 佐賀県 嬉野温泉
- 島根県 斐乃上温泉
- 栃木県 喜連川温泉
- 和歌山県 龍神温泉
- 岐阜県 下呂温泉
- 群馬県 川中温泉
- 奈良県 十津川温泉
- 長野県 昼神温泉
佐賀県 嬉野温泉
美肌効果が期待できるおすすめの温泉地は、佐賀県の「嬉野温泉」です。
嬉野温泉は、佐賀県南西部の嬉野市にあり、「日本三大美肌の湯」に数えられている温泉です。
泉質は、肌にしっとりと潤いを与える、ナトリウム炭酸水素・塩化物泉。
ぬるぬるとした肌触りのお湯が特徴的な温泉で、皮脂や分泌物を乳化して洗い流すので、湯上がりはスベスベ肌が期待できます。
江戸時代には各地に知られていたとされる書物が残っており、昔から人々の体の疲れと心を癒やし続けてきた、歴史のある温泉です。
通りには美しい川が流れる嬉野温泉は、肌も心も癒やされて温泉情緒を満喫できる、おすすめの温泉地です。
参考サイト:うれしの温泉情報局
島根県 斐乃上温泉
島根県の「斐乃上温泉」は、美肌効果が期待できるおすすめの温泉地です。
「日本三大美肌の湯」の一つに数えられている斐乃上温泉は、島根県東部の奥出雲に位置します。
アルカリ性単純温泉で、肌表面の汚れや古い角質を落として肌をなめらかに整えるクレンジング作用が期待できます。
とろとろとした感触のなめらかな肌触りのお湯が特徴的で、湯上がりにはしっとり肌に。
斐乃上温泉には、出雲そばや奥出雲和牛、温泉水が配合された石けんなどの特産品も多くあり、人気の温泉地となっています。
参考サイト:しまね観光ナビ
栃木県 喜連川温泉
栃木県のさくら市にある「喜連川温泉」も、美肌につながる人気の温泉地です。
喜連川温泉は、「日本三大美肌の湯」の一つに数えられている温泉地です。
1981年に湧出し、硫黄や鉄分が含まれたナトリウム塩化物泉の、やや珍しい泉質になります。
ナトリウムによって肌を洗い流すクレンジング作用と、塩化物イオンによる保湿効果を兼ね備えた、美肌につながる温泉です。
少しとろりとした感触のあるお湯は、湯上がり後も肌をしっとりと保湿してくれます。
温泉施設が併設された「道の駅 きつれがわ」があり、道の駅内で手軽に美肌の湯が楽しめますよ。
参考サイト:Omaruyama Hotel
和歌山県 龍神温泉
美肌効果が期待できるおすすめの温泉地には、和歌山県の「龍神温泉」が挙げられます。
龍神温泉は田辺市、日高川沿いに位置した、約1300年の伝統を誇る由緒ある温泉郷です。
泉質は、ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)で、しっとり感のある柔らかい肌当たりが特徴です。
湯上がりには、潤いのあるツルツルとした感触のなめらか肌が期待できます。
日高川のせせらぎと豊かな緑があふれる龍神温泉は、美肌に加えて自然の癒やし効果も抜群の温泉地です。
参考サイト:龍神村の観光情報
岐阜県 下呂温泉
岐阜県の中央に位置する「下呂温泉」も、美肌効果を期待できる温泉地の一つです。
いわずと知れた、兵庫県の有馬温泉、群馬県の草津温泉と並ぶ「日本三名泉」の一つです。
下呂温泉の泉質はアルカリ性単純温泉で、肌の古い角質をとる働きがあるといわれます。
肌なじみのいい、とろりとした湯触りが特徴的で、湯上がりはすべすべ肌に近づけますよ。
歴史のある天下の名泉で、駅から歩いて、すぐに温泉街を楽しめるところも下呂温泉の魅力です。
参考サイト:素肌美人プロジェクト
群馬県 川中温泉
群馬県西部の「川中温泉」も、美肌につながるといわれる、おすすめの温泉地です。
吾妻渓谷温泉郷にあり、川底から自然に湧出していることから名がついた、カルシウム硫酸塩泉の泉質をもつ温泉です。
温泉の成分に皮脂を洗い流す効果があり、美肌に導く「美人の湯」だといわれています。
源泉温度がぬるめなので、ゆったりと長時間入浴できますよ。
吾妻渓谷にある川中温泉は、紅葉名所としても知られる、高い人気を誇る温泉地です。
参考サイト:旅探
奈良県 十津川温泉
美肌効果が期待できるおすすめの温泉地は、奈良県の南部に位置する「十津川温泉」です。
泉質は、ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉で、ナトリウムイオンが皮脂と反応して肌の古い角質を除去する働きをもちます。
なめらかなお湯が特徴的で、肌触りのいいツルツル肌に導きます。
豊富な湯量を誇る十津川村は、2004年に全国で初めて「源泉かけ流し宣言」をした村です。
山中にある自然豊かな十津川温泉では、ゆったりとした時間が過ごせ、肌と心を癒やせますよ。
参考サイト:十津川村
長野県 昼神温泉
長野県の南西部にある「昼神温泉」も、美肌に効果を期待できる温泉地の一つです。
山あいの静かな場所にあり、1973年に発見された新しい温泉で、硫黄泉・アルカリ性単純硫黄泉です。
アルカリ性が高いお湯は、肌の余分な皮脂を乳化させ、くすみをとるといわれています。
保湿作用のあるナトリウムイオン、塩素イオンが豊富なお湯で肌がしっとり潤います。
昼神温泉のある阿智村は、星が美しいことで有名で、ロマンチックな星空と温泉で体と心を癒やせる温泉地です。
参考サイト:昼神温泉
まとめ
温泉が肌にいいとよく聞きますが、どんなふうに肌に良いのか気になりますよね。
本記事では、温泉が肌にいい理由を泉質別に解説し、美肌効果が期待できるおすすめ温泉地をあわせて紹介しました。
角質を落としたり保湿したりする働きがあるなど、美肌につながる泉質をもつ、魅力的な温泉地が日本各地にあります。
今回ご紹介した内容を参考に、温泉を楽しみながら美肌を目指してくださいね。
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