「グラグラ動いている子どもの歯が、なかなか抜けない…」
動いている乳歯が抜けにくいと、子どもだけでなく親も心配になってしまいますよね。
筆者も、先日まで長女が抜けかけの歯を頻繁に触っているのを見て「抜くべきか自然に抜けるまで待つべきか…」と悩んでいました。
実はグラついている乳歯が抜けにくいのにはいくつかの原因があり、無理に抜くとトラブルが起きることも。
本記事では歯が生え変わる時期の娘を持つ筆者が、グラついた歯がすぐに抜けない原因や適切な対処法を紹介します。
子どもの乳歯が抜けにくくて心配な方は、ぜひ参考にしてくださいね。
グラグラしている乳歯がなかなか抜けない原因
子どもが5~6歳頃になり、大人の歯が生える準備が整うと、乳歯がグラつきはじめます。
時間が経てば少しずつ乳歯が大きく動くようになり、やがて抜けることがほとんどです。
しかし、長期間抜け落ちないケースもあり、それには3つの原因が考えられます。
- 永久歯が作られていない
- 永久歯がズレて生えてしまった
- 2本の乳歯がくっついている
上記のケースでは、歯医者さんでの受診が必要になることもあるため、注意が必要です。
永久歯が作られていない
永久歯がまだ作られていないため、乳歯が抜けにくくなることがあります。
一般的に、永久歯が下から押し上げてきて乳歯に接触すると、乳歯の根が溶けて吸収されます。
しかし永久歯が作られていない場合は、乳歯の吸収が遅れて歯が抜けにくい状態が続くのです。
遺伝的に永久歯が形成されない先天性欠如というケースもあり、インプラントなどの医療処置が必要になることも。
グラついている歯が抜けにくい場合は、歯医者さんで永久歯の状態を調べてもらうと安心です。
永久歯がズレて生えてしまった
乳歯が動いているのに抜けないのは、永久歯がズレた位置から生えているのも原因です。
永久歯がズレると乳歯の根が溶けず、抜けにくくなります。
特に下顎の前歯はズレて生えやすく、乳歯の内側から永久歯が生えてくることも。
娘の友達も乳歯の内側に永久歯が生え、歯医者さんで診てもらっていました。
よくあることなので、自然に抜けるまで気長に待つようにといわれたそうです。
顎が小さくて生えるスペースがなかった場合、永久歯は抵抗の少ない位置に生えます。
いずれ抜けることも多いですが、気になる場合は一度診察してもらうと安心でしょう。
2本の乳歯がくっついている
2本の乳歯がくっついている癒合歯や癒着歯の場合も、乳歯が抜けにくい原因になります。
根っこの吸収がうまくいかず、自然に抜けずに残ってしまいます。
抜けない乳歯をそのまま放置していると、永久歯が横から生えたりねじれて生えたりする恐れも。
歯並びや嚙み合わせに影響が出ることも多いため、抜歯などの処置が必要なこともあります。
癒合歯や癒着歯があるといわれたことがある場合は、歯医者さんで診察してもらいましょう。
グラグラ乳歯がなかなか抜けない時の対処法
グラついている乳歯がなかなか抜けない時は、次の2つの対処法があります。
- 自分で抜く
- 歯医者さんで抜いてもらう
ただし、むやみに自分で抜くのはおすすめできません。
乳歯の状態に応じた、適切な方法で対処しましょう。
自分で抜く
歯がかなりグラついているのに抜けない時は、自分で抜くのも1つの方法です。
- 乳歯がグラグラからブラブラになっている
- 子どもが抜くことに同意している
- 生え変わりの適齢期を過ぎている
上記の条件がそろっている場合は、清潔な手で無理なく抜いてみましょう。
強引に抜いて子どもが痛みを感じてしまうと、トラウマになってしまうこともあります。
スムーズに抜けなかった場合は、しばらくそのまま様子を見るようにしてください。
歯医者さんで抜いてもらう
動いている歯がなかなか抜けない場合は、歯医者さんで抜いてもらうと安全です。
自分で強引に抜いてしまうと、歯茎が傷ついたり根っこが折れたりするリスクがあります。
歯医者さんなら、抜くか抜かないかの判断や、抜いたあとの消毒もしてもらえて安心です。
また、予想以上に出血することもあるため、自分で抜くと子どもも大人も驚いてしまうことがあります。
筆者の長女が初めて乳歯を抜いた時も、出血量の多さに筆者が大慌てしてしまいました。
ママが自宅で抜くことに不安を感じている場合も、歯医者さんで抜いてもらうのがおすすめです。
グラグラ乳歯を自分で抜く時の注意点
乳歯を自分で抜く時には、どのような点に注意すればよいのでしょうか?
抜く時に大切なポイントを、4つ紹介します。
- 歯の生え替わりの適齢期に入ったものを
- 多少グラつくからと無理に引き抜かない
- 出血したらガーゼを丸めたものを5分ほど噛んで
- 痛みや出血がひどい場合は歯科受診を
歯の生え替わりの適齢期に入ったものを
自分で乳歯を抜くなら、生え変わりの適齢期に入っている歯だけにしましょう。
大人の歯に生え変わる時期の目安は、一般的に次の通りです。
- 前歯:6~8歳
- 側切歯(前歯の横の歯)…7~9歳
- 犬歯…9~12歳
- 第一臼歯(手前にある臼歯)…10~12歳
- 第二臼歯(奥にある臼歯)…10~12歳
年齢が上の適齢期に達していないのに歯がグラついている場合は、乳歯に問題が起きている恐れがあります。
歯をぶつけて、歯の脱臼が起きたり中で折れたりして、動いているのかもしれません。
筆者の娘も6歳の時に滑り台で顔面を強打し、まったく動いていなかった前歯が全部グラグラになったことがあります。
歯医者さんでレントゲンを撮ったら、歯は折れておらず、幸い永久歯がすぐ近くにあったので問題はありませんでした。
しかし、3歳や4歳など適齢期に入る前に乳歯が動きはじめた場合は、トラブルが起きている恐れがあります。
また、虫歯が原因で乳歯が崩れて、抜けそうになっているというケースも。
生え変わりの適齢期に入っていない歯は自分で抜かず、まずは歯医者さんで相談しましょう。
(参考:よしむらファミリー歯科)
多少グラつくからと無理に引き抜かない
歯がグラついていても、無理に引き抜かないようにしましょう。
無理をすると歯茎を傷つけたり、歯の根っこが折れて歯茎に残ったりすることがあります。
まだ乳歯がグラグラ動いている程度なら、舌で少しずつ動かすように子どもに教えてあげるのがおすすめです。
時間はかかりますが、歯茎に負担をかけず、自然に近い状態で抜けるでしょう。
強引に抜いてトラブルが起きると、歯医者さんでの治療が必要になります。
出血したらガーゼを丸めたものを5分ほど噛んで
歯を抜いた後に出血があれば、ガーゼを丸めたものを5分ほど噛ませましょう。
歯医者さんでも使われる圧迫止血という方法で、しっかり圧迫できれば5~10分で止血できます。
歯が抜けた場所からは、親が思っている以上に出血することがあります。
口の中が血だらけになると子どもも驚いてしまうため、落ち着いてしっかりと止血してあげましょう。
ガーゼを噛ませていても血が止まらない時は、すぐに歯医者さんを受診してくださいね。
(参考:よしむらファミリー歯科)
痛みや出血がひどい場合は歯科受診を
自分で乳歯を抜いた後に、痛みや出血がひどい場合には歯医者さんに行きましょう。
歯茎が裂けていたり、傷跡が炎症を起こしたりしている恐れがあります。
雑菌が入って歯周病になってしまうと、今後の永久歯にも影響が出てしまいます。
また、歯が抜けて痛みを感じた子どもは、これから歯が抜けることにトラウマを抱えてしまうことも。
抜いた後に異常を感じたら、迷わず歯医者さんで診てもらってください。
まとめ
子どもの歯がグラついているのに抜けないと、どう対応すればいいのか迷ってしまいますよね。
実は、動いている歯が抜けにくい場合、永久歯や乳歯に問題がある可能性があります。
本記事では、生え変わり時期の娘を持つ筆者が、歯が抜けにくい原因や対処法などを紹介しました。
子どものグラついた乳歯が抜けなくてお困りの方は、本記事を参考に健康な大人の歯がそろうようにサポートしてあげてくださいね。
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