伊勢志摩でパワースポットの定番といえば真っ先に伊勢神宮をイメージする人が多いのではないでしょうか?
でも実は、伊勢神宮以外にも神宮との関わりが深く、重要な役割を担っている隠れたパワースポットがあります。
本記事では隠れたパワースポットとして知る人ぞ知る朝熊岳金剛證寺(あさまたけこんごうしょうじ)について、ご利益や行き方、見どころなどを紹介していきます。
ぜひ伊勢志摩でのパワースポット巡りの参考にしてくださいね。
朝熊岳金剛證寺のご利益
三重県伊勢市の朝熊山(あさまやま)の山頂付近にある朝熊岳金剛證寺のご利益には、一体どのようなものがあるのでしょうか?
朝熊岳金剛證寺には伊勢神宮の鬼門を守るという役割があることから、非常に強い魔除けのパワースポットと言われています。
ご本尊・福威智満(ふくいちまん)虚空蔵大菩薩は「福威智」の名前の通り、「福徳・威徳・智徳」を司っていて、20年に1度の「神宮式年遷宮」の翌年にしかご開帳されないとされる秘仏。
他にも、身体健康・福徳智彗の増進・国土安穏・子宝に至るまで、様々なご利益のある像やお地蔵様が境内の至るところに見受けられます。
ゆっくり歩いて、ぜひご自身の願いに合うご利益を授かってくださいね。
朝熊岳金剛證寺の行き方
ここからは、朝熊岳金剛證寺への行き方について紹介していきましょう。
- 自家用車やバイク、もしくは登山でしか行けない
- 駐車場は2ヶ所
早速、詳しく説明していきますね。
自家用車やバイク、もしくは登山でしか行けない
所在地が朝熊山の山頂付近なため、伊勢志摩スカイラインを自家用車やバイクなどで走行することになります。
伊勢志摩スカイラインは鳥羽市〜伊勢市を結ぶ全長16.3kmのドライブウェイで、伊勢湾を一望できる眺望が人気の有料道路。
昨年(2023年)の一時期、“伊勢志摩 e-POWER ROAD”として、伊勢志摩スカイラインをブルーの車が颯爽と走っていた日産自動車のCMをご覧になられた方もいらっしゃるでしょう。
伊勢志摩スカイラインの通行料金は2024年2月1日現在、普通自動車1,270円・126cc以上の自動二輪車900円です(伊勢志摩スカイライン公式サイト上部にある割引券アイコンから割引券をダウンロード、もしくはJAF会員証提示で250円引きになりますよ!)。
参考サイト:伊勢志摩スカイライン公式サイト
【車・バイクの方】
伊勢自動車道「伊勢西IC」より約20分。
(伊勢西ICから内宮方面へ向かい、伊勢志摩スカイライン伊勢市側ゲートから進んでください)
【日によってはバスの運行もあります!】
土日祝日・お盆期間・年末年始に限り、三重交通より「参宮バス(スカイラインルート)」が運行されています。
近鉄五十鈴川駅から2時間に1本の運行で、所要時間は約25分ほど。
詳細は三重交通ホームページでご確認くださいね。
参考サイト:三重交通ホームページ
朝熊岳金剛證寺がある標高555mの朝熊岳。
実は登山好きな方に人気の山で、初心者でも約2時間ほどあれば登ることができるんだそうですよ。
近鉄朝熊駅から徒歩10分ほどの所に、昔ながらの参詣道のひとつ「朝熊岳道(あさまたけみち)」の登山口があるので、そこからハイカーは山頂を目指します。
登山口には、約40台が駐車可能な駐車場やトイレも整備されているのが嬉しいですね。
駐車場は2ヶ所
途中、伊勢湾や伊勢志摩の景色を楽しみながら朝熊岳金剛證寺に到着です。
朝熊岳金剛證寺には2ヶ所の駐車場があり、嬉しいことにいずれも無料で利用することができます。
【本堂寄りの駐車場】約20台駐車可
鳥羽からですと山頂を少し過ぎたあたり、伊勢からですと山頂の少し手前に駐車場があります。
どちらの車線にも、駐車場を知らせる大きな看板が出ているので分かりやすいと思います。
【奥の院寄りの駐車場】約60台駐車可
山頂付近で「朝熊山頂展望台」の看板が見えたら看板に従い本線を逸れてください。
すぐに道がTの字に分かれますので、展望台は目指さずに再度左折をすれば境内の極楽門脇にある駐車場に到着します。
朝熊岳金剛證寺の見どころ
では最後に、朝熊岳金剛證寺の見どころについて触れておきましょう。
興味深い場所の多い境内ですが、本記事では以下の5ヶ所について紹介します。
- 福丑(ふくうし)と智慧寅(ちえとら)
- 連間(つれま)の池と連珠(れんじゅ)橋
- 明星堂
- 金佛(阿弥陀仏)
- 奥の院へ続く卒塔婆林
福丑と智慧寅
本堂の正面には、寅と丑の像が向かい合うように鎮座しています。
寅は「智慧寅」と名付けられ、ご本尊虚空蔵菩薩の智慧(知恵)を頂いたとされる像。
また丑の方は「福丑」と名付けられ、各地の天満宮で見かける「撫で牛」と一見同じように見えますが、明らかに違う点が……。
よく見るとこの福丑の頭上には、金色の大黒天が乗っているんです。
この丑に触れることで、「心清く 意思堅固となる」「福徳智慧増進」「身体健康」のご利益が授けられるんだそう。
朝熊岳金剛證寺が伊勢神宮の鬼門(=うしとらの方角)を護っていることから、丑と寅が置かれているのでしょうか。
連間(つれま)の池と連珠(れんじゅ)橋
連間の池は弘法大師が掘ったと伝わり、池の中央に架かる朱塗りの太鼓橋は連珠橋と呼ばれています。
橋を境に「悟りの世界(あの世)」と「迷いの世界(我々が住む世界)」が表現されているそうで、6月下旬から8月にかけて池は数百の睡蓮で覆われ、その光景は幻想的のひと言。
睡蓮を鑑賞したい方は、午後になるとほとんどの花が閉じてしまうため、ぜひ午前中にお出かけくださいね。
明星堂
明星堂は、伊勢神宮の鬼門除けのために明星天子が祀られた朱塗りが美しいお堂です。
明星天子の「明星」という文字が日・月・星の三字からなっていることから三光天子とも称され、虚空蔵菩薩の化身といわれています。
国土安穏・智慧成就の仏様で、神宮鎮護のためにご本尊を助けていると言われているそうですよ。
金佛(阿弥陀仏)
本堂寄りの駐車場の傍らに金佛(阿弥陀仏)があります。
金剛證寺の金佛(阿弥陀仏)は、かつて伊勢随一の歓楽街といわれた「古市」の町の寂照寺にお祀りされていたものです。
しかし、故あって三河の昌光寺に売りに出されていたものを向井勝翁という人物が買い戻し、この地に安置されました。
施主の悲願により、諸人の幸福と亡き人の冥福を祈る願いが秘められた仏様だそうです。
奥の院へ続く卒塔婆林
「朝熊岳金剛證寺=卒塔婆」
そうイメージする人も少なくないほど、卒塔婆は朝熊岳金剛證寺のシンボルと言えるかもしれません。
伊勢志摩地方では宗派を問わず、葬儀の後には朝熊山に登り、金剛證寺の奥の院へ続く参道に卒塔婆を立てて故人を供養する「岳参り(たけまいり)」という風習があるんです。
卒塔婆というと、墓地で見かけるような細長い木の板を想像しがちですが、朝熊岳金剛證寺の卒塔婆は角柱そのもの。
お納めする金額により背の高さや太さが変わり、金額は3万円〜50万円、高さは約2m〜8mまで多岐に渡ります。
極楽門から奥の院に至る参道の両側には無数の卒塔婆が立ち並び、非現実的な光景が広がっています。
まとめ
空海ゆかりの古刹である朝熊岳金剛證寺は伊勢志摩定番のパワースポット・伊勢神宮の鬼門を護るという重要な役割を担っており、今も人々の心の拠り所となっています。
本記事では隠れたパワースポットとして知る人ぞ知る朝熊岳金剛證寺について、ご利益や行き方、見どころなどを紹介しました。
伊勢志摩にお出かけの際は、ぜひ足を伸ばしてお参りしてみてくださいね。
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