犬の歯石をそのままにするとどうなる?できる前の対処法も解説

「愛犬の歯に歯石が付いてる!」

そんな時、歯石をそのままにしていてもいいのか悩みますよね。

筆者も、愛犬には「歯磨きガムだけ食べさせておけばいいか」と思い、6年も愛犬の歯石をそのままにしていた経験があります。

しかし、実は歯石が付いたまま放置するのは、犬の口だけでなく全身の健康にとって大きなリスクがあるのです。

本記事では、今では毎日愛犬の歯石ケアをしている筆者が、犬の歯石をそのままにするとどうなるのかを解説します。

歯石が悪化しないように自宅でできる予防方法も紹介するので、愛犬の歯石が気になる方はぜひ参考にしてくださいね。

 

歯石を放置した時になりやすい病気

愛犬の歯に黄色や茶色の汚れが付いている場合は、すでに歯石が付着している可能性があります。

この歯石を放置していると、次のような病気になる恐れがあるので注意が必要です。

 

  • 歯肉炎
  • 歯周病
  • ひどい時には骨折することも

 

それぞれの症状について詳しく解説します。

 

歯肉炎

歯石をそのままにしていると、歯肉炎になりやすくなります。

歯肉炎は、歯や歯茎の間に溜まった歯石や歯垢が原因で細菌が繁殖し、歯茎が炎症を起こす病気です。

健康な時はピンク色だった歯茎が赤く腫れたり、出血したりします。

また、口臭が悪化したり口の中を痛がったりするなどの症状が出ることもあります。

歯肉炎は症状に気付きにくく放置されてしまいがちですが、適切な治療をすれば悪化せずに改善できる可能性が高い病気です。

愛犬の症状に気付いたらすぐに動物病院で治療しましょう。

 

歯周病

歯石を放置して歯肉炎が悪化すると、歯周病になる恐れがあります。

口の中で繁殖した細菌や毒素が歯肉の奥まで入ると、歯を支える歯周組織が破壊されてしまいます。

歯周病になると、歯がぐらぐらしたり抜けてしまったりすることもあるのです。

さらに細菌や毒素が歯肉から血液循環に侵入してしまい、腎臓や心臓などの病気の原因になる恐れも。

歯周病になって破壊された組織は、治療しても元に戻すことはできません。

歯だけでなく、全身に悪影響を及ぼす可能性がある病気なので、しっかりと予防することが大切です。

 

(参考:ごとふ動物病院

 

ひどい時には骨折することも

歯石を放置し続け、歯周病を悪化させてしまうと、顎の骨などが折れてしまう恐れもあります。

外からは見えない歯肉の中で症状が進むので、気付かないうちに悪化してしまいがちです。

歯の根っこまで炎症すると周辺の骨が溶け、硬いものを噛んだ時や外からの衝撃で簡単に骨折します。

また、奥歯の歯周病が進行し、目の下あたりに穴があいてしまう根尖膿瘍という病気になることも。

骨折してしまうほど悪化すると、愛犬の痛みや負担がかなり大きくなってしまいます。

ひどくなる前に気付き、しっかりと対処してあげましょう。

 

【家庭では難しい】歯石除去の方法

歯石が溜まって悪化してしまうと、家庭で除去することは非常に難しくなります。

では、どのように歯石除去をすれば良いのでしょうか?

悪化した歯石を、しっかりと除去する方法を2つ紹介します。

 

  • 動物病院で全身麻酔
  • 中には無麻酔で除去してくれる病院も

 

動物病院で全身麻酔

悪化した犬の歯石除去は、動物病院で全身麻酔を使って行います。

隅々までしっかりと歯石を除去するためには、ほとんどの場合で痛みがあるため麻酔が必要です。

動物病院では、麻酔をしてから超音波スケーラーなどの専用機械を使って、歯石を取り除きます。

麻酔をしていれば犬が動かないため、歯の表面だけでなく歯周ポケットの中まできれいにすることが可能です。

また、愛犬の抜歯が必要な場合に、そのまま処置できるのもメリットです。

無麻酔で歯石除去をすると、愛犬が動いて歯が傷付いたり、器具が顔などに刺さってしまう恐れもあります。

全身麻酔は体の負担もあるので心配ですが、犬が恐怖心を感じずに安全に歯石除去するために必要な方法です。

 

中には無麻酔で除去してくれる病院も

全身麻酔で行う歯石除去が主流ですが、中には無麻酔で行ってくれる病院もあります。

無麻酔なら、全身麻酔がハイリスクになる老犬や心臓病などを持つ犬でも、歯石取りが可能です。

全身麻酔ができない場合や表面上の歯石取りだけをしたい場合は、無麻酔という選択も良いですね。

ただし、無麻酔での歯石除去を行っている病院は少なく、探していると一部サロンなどで行われているのが散見されます。

しかし、スケーラーを使う歯石除去は医療行為に当たるため、無麻酔だったとしても獣医師以外が行うことはできません。

無麻酔を希望する場合は対応してくれる獣医さんを探し、相談してから決めましょう。

 

歯石予防と自宅でできるケア

歯石を放置すると除去するために全身麻酔での医療処置が必要になり、愛犬への負担も大きくなってしまいます。

状態が悪化する前にできる歯石ケアの方法や、病院へ連れて行ったほうが良い状態について紹介します。

 

歯石になる前に歯を磨く

歯石を溜めないためには、歯の汚れが歯石になる前に歯を磨くのが効果的です。

犬の歯に付着した汚れは、3~5日で石灰化して歯石に変わります。

歯石の表面はざらざらしているため、さらに歯石が付きやすくなり、どんどん悪化してしまうのです。

歯磨きは毎日するのが理想ですが、歯石になる前に、2~3日に1回のペースですれば歯石予防の効果が期待できます。

歯石が悪化する前に、こまめに歯磨きするようにしましょう。

 

市販のクリーナーで歯石は溶けない

食べるだけで歯石が溶けるという市販のクリーナーだけでは、歯石予防の効果は期待できません。

市販のクリーナーは、歯石になる前の歯垢が付着するのを防ぐもので、すでに固くなった歯石を溶かすのは困難です。

自宅で歯石予防として使うのは良いのですが、市販のクリーナーがあるからといって何もせず放っておくのはおすすめできません。

歯石が付いた歯はそのままにせず、なるべく早く動物病院で処置してもらいましょう。

そしてこまめに歯ブラシでブラッシングをするのが、歯石予防の基本です。

 

歯槽膿漏になったら病院へ

愛犬が歯槽膿漏になっていたら、すぐに病院へ行って治療してもらいましょう。

歯槽膿漏は、犬の歯周病の中でも重度の症状で、歯茎が炎症を起こして膿が発生している状態です。

そのままでは、歯を支える歯槽骨の奥深くまで炎症が広がり、骨が破壊されて歯がぐらぐらしたり抜けたりしてしまいます。

また顎の骨が溶けたり、愛犬の内臓にまで深刻な影響を及ぼしたりする恐れもあるので注意が必要です。

歯槽膿漏の症状が見られたら、早めに病院で対処してもらいましょう。

 

まとめ

愛犬の歯に歯石が付いていても、そのままでもいいかと軽く考えてしまいがちです。

しかし歯石を放置すると、顎が骨折したり顔に穴があいたりと、取り返しのつかないことになってしまう恐れがあるのです。

本記事では毎日愛犬の歯石ケアをしている筆者が、歯石を放置するリスクや溜まった歯石の対策を解説しました。

自宅でできる歯石予防の方法も紹介するので、愛犬の歯石が気になる方はぜひ本記事を参考に、適切な処置をしてくださいね。

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