「自閉症の症状かも?」
そんな時、自閉症の症状の特徴や対処法が分からないと困りますよね。
自閉症スペクトラム障害(ASD)は大人にも見られるものであり、実は対処法があるのです。
本記事では、軽度ASDの大人によくある困りごとやその対処法を紹介します。
自閉症の特徴や対処法が分からない方は、本記事を参考にしてくださいね。
自閉症スペクトラム障害(ASD)とは
ASDとは、人とのコミュニケーションが苦手で、物事へのこだわりがある発達障害の一つです。
子供の頃から症状が見られるものですが、大人になってから診断を受ける場合もあります。
なぜなら子供の時には大きな問題とはならず、社会人になってからの生活や人間関係で気づくからです。
現時点で治療薬はなく、本人の考え方や行動を変えていくことが症状への対処法となります。
(参考:大人の自閉スペクトラム症(ASD)とは?特性の理解が大切!│NHK)
自閉症スペクトラム障害(ASD)の特性
自閉症スペクトラム障害(ASD)の特性は、主に3つあります。
- コミュニケーションが苦手
- こだわりが強い
- 感覚過敏
詳しく説明します。
コミュニケーションが苦手
ASDの特性の一つとして、コミュニケーションが苦手なところがあります。
相手の立場になって考えて話をすることが難しいのです。
例えば、会社で外部の研修を受ける申し出をすると仮定しましょう。
受けたい理由を聞くと、「スキルアップができ、転職に有利だから」と答えます。
回答を聞いた上司は快諾せず、腹を立ててしまいます。
しかし、ASDの方にとっては何故スキルアップに向けてすることが悪いのか、腹を立てている理由が分からないのです。
こだわりが強い
こだわりが強いことも、ASDの特性の一つです。
変わらないことに対して、安心感をおぼえるともいわれています。
例えば、業務中にイレギュラーな問題が起きるといつもとは違う対応ができなかったり、興味のあるものが見つかると我を忘れて没頭したりします。
感覚過敏
感覚過敏も、ASDの特性の一つです。
ASDは発達障害の一つであるため、周りの人と同じ感覚であったとしても、脳では異なる受け方をします。
目から入る情報が多いと体調を崩したり、会話の声や物音に敏感になって疲れたりします。
些細な刺激で、時には生活に支障がでてしまうのです。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の大人によくある困りごと
自閉症スペクトラム障害(ASD)の大人によくある困りごとには、主に6つあります。
- 人と目を合わせられない
- 雰囲気や文脈を察せられない
- 率直に発言しすぎて人間関係が悪くなる
- 例え話や冗談を言葉通りに受け取ってしまう
- ルーティンに固執してしまい臨機応変な対応ができない
- 感覚過敏によるストレスを感じる
詳しく説明します。
人と目を合わせられない
ASDの大人によくある困りごとの一つは、「人と目を合わせられない」ことです。
人と目を合わせることは、不快感やストレスを感じるからです。
ASDの方にとって、人の視線は脳が過剰に反応することにつながります。
目を見ることを強制すると大きな不安を招きます。
雰囲気や文脈を察せられない
ASDの大人によくある困りごとの一つとして、「雰囲気や文脈を察せられない」こともあります。
コミュニケーションが苦手なため、言葉にしなくても分かるという汲み取りは難しいからです。
また、「相手が考えていることはこうだからこういえば伝わるだろう」と文脈を察することも苦手です。
大事なことは具体的に説明し伝えてもらうことで、混乱や誤解なく理解できます。
率直に発言しすぎて人間関係が悪くなる
「率直に発言しすぎて人間関係が悪くなる」ことも、ASDの大人によくある困りごとです。
相手の気持ちになって考えることが難しいため、思ったことは率直に発言します。
「こんな言い方をすると相手に不快を与えるのではないか」と考えることが苦手なことから、率直な発言により人間関係が悪くなるのです。
例え話や冗談を言葉通りに受け取ってしまう
「例え話や冗談を言葉通りに受け取ってしまう」ことも、ASDの大人によくある困りごとです。
文脈や言葉のニュアンスを察し、表情から状況を汲み取ることが苦手です。
「適当に」や「もう少し」と言われても度合いが分からなかったり、冗談や皮肉はそのまま受け取ったりしてしまいます。
曖昧な表現は避け具体的な数字を含めて伝えることや、分かりにくい例えや冗談は使わないことでトラブルは少なくなります。
ルーティンに固執してしまい臨機応変な対応ができない
ASDの大人によくある困りごとに、「ルーティンに固執してしまい臨機応変な対応ができない」こともあります。
なぜならASDの方は、こだわりが強いことが特性にあるからです。
決められたルーティンやいつもと同じ環境でなければ、パニックを起こしたり何をすればよいのか分からなかったりします。
事前に変更する理由や目的を伝えてもらったり、定期的に変更点を確認してもらったりすることで動揺する場面が減ります。
感覚過敏によるストレスを感じる
ASDの大人によくある困りごとに、「感覚過敏によるストレスを感じる」こともあります。
感覚過敏とは、視覚や聴覚だけでなく触覚や嗅覚を含めた五感に対して過敏に反応することです。
例えば、電気やパソコンの画面がまぶしい、物音や人の声がうるさいなどがあります。
普通の人にとっては支障がなくとも、ASDの方は生活や仕事に支障が出てしまうほど脳への刺激が大きいのです。
自閉症スペクトラム障害(ASD)かも?と思ったときの対処法
自閉症スペクトラム障害(ASD)かも?と思ったときの対処法は、主に3つあります。
- 病院で診断を受ける
- 支援機関を利用する
- 職場でのサポートをお願いする
詳しく説明します。
病院で診断を受ける
ASDかも?と思った時の対処法の一つは、病院で診断を受けることです。
症状や特性は人それぞれ異なります。
そのため、病院で診断を受けることで、困りごとへの対処方法が分かるようになるのです。
人によっては、生きづらい理由が性格や努力不足ではないと分かり、気持ちが楽になる場合もあります。
困りごとに悩んでいたら、病院で診断を受けることをおすすめします。
支援機関を利用する
ASDかも?と思った時の対処法の一つに、支援機関を利用することもあります。
発達障害の特性による困りごとに対して、一人で対応するのは大変だからです。
発達障害の診断を受けた場合、障害者手帳の申請が可能で、支援やサポートが受けられます。
また、発達障害者支援センターが行っている日常生活や就労に向けた支援を相談することもできます。
困りごとは一人で抱え込まず、自治体が行っている支援機関を利用してみましょう。
職場でのサポートをお願いする
職場でのサポートをお願いすることも、ASDかも?と思った時の対処法の一つです。
事前に職場に相談することで、配慮や対応が可能だからです。
例えば、言葉で伝えてもらうときは抽象的な表現は避けて具体的にしてもらうことや、明確な優先順位をつけてもらうことなどがあります。
もし困りごとに悩んでいたら、どんなことが難しく、どのようにサポートしてほしいか具体的にお願いしましょう。
まとめ
「自閉症の症状かも?」と思った時に、症状の特徴や対処法が分からないと困りますよね。
自閉症スペクトラム障害(ASD)は大人にも見られるものであり、実は対処法があるのです。
本記事では、軽度ASDの大人によくある困りごとやその対処法を紹介しました。
自閉症の特徴や対処法が分からない方は、本記事を参考にしてくださいね。
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