赤ちゃんの免疫力を高めるため、できるだけ母乳で育てたいと思っているママは多いのではないでしょうか。
しかし、母乳育児をどのタイミングでやめればいいのかわからないということも。
本記事では、母乳を与えるべき適切な授乳期間について解説します。
いつまで母乳をあげればいいのかわからないという方は、参考にしてくださいね。
母乳育児は最低いつまで?
一般的には生後6ヵ月頃から離乳食が始まり、徐々に母乳以外からの栄養が取れる状態になる1歳から1歳半頃に卒乳するケースがもっとも多いようです。
しかし、WHO (世界保健機関)は生後6ヶ月間は完全母乳、以降は適切な食事を補いながら2歳かそれ以上の母乳育児を推奨しています。
栄養を与えるという意味だけではなく、スキンシップの意味や免疫の優位性や母体の早期回復といった、母乳育児には粉ミルクでは到底補うことのできない多くのメリットがあるからです。
2〜3歳になってもおっぱいを欲しがり、このままでは甘えん坊の自立心のない子になってしまうのではないかと心配するママもいるでしょう。
しかし、国際母乳連盟(ラ・レーチェ・リーグ)の調査では最後まで十分にママに甘え、母乳を飲んでいた赤ちゃんほど、、むしろ自立心のある人間に育っているケースが多いことがわかっています。
国際母乳連盟は、自然卒乳を推奨しています。
とはいえ、ママの仕事復帰などさまざまな事情もあり、計画的に卒乳を進めたい場合もあるでしょう。
ママも赤ちゃんも無理なくスムーズに卒乳する方法を検討しましょう。
断乳と卒乳の違い
断乳はお母さんの意思によって母乳を与えるのをやめることで、母親が主体です。
一方、卒乳は赤ちゃんの意思で自然に母乳を飲まなくなることで、赤ちゃんが主体です。
ただし、昨今では急に断乳するのではなく計画的にやめる時期を決めて、スムーズにおっぱいを卒業することを卒乳と呼ぶこともあります。
スムーズに卒乳するポイント
そもそもスムーズに卒乳するにはどうすればいいのでしょうか?
主なポイントは5つあります。
- 授乳の回数を少しずつ減らす
- 母体に無理がないように断乳
- 子どもに説明する
- 水分を多めに摂らせる
- 授乳以外のスキンシップを増やす
詳しく説明します。
授乳の回数を少しずつ減らす
授乳回数をいきなり減らすのではなく、徐々に減らしていきましょう。
6カ月頃から赤ちゃんは離乳食が始まります。
これまではおっぱいだけで栄養をもらっていた赤ちゃんも、離乳食とおっぱいの両方から栄養をもらうようになります。
離乳食の量や果汁の量を調整して、徐々に授乳の回数を減らしていきましょう。
母体に無理がないように断乳する
今までスムーズにたっぷりのおっぱいが出ていたのに、急に赤ちゃんが吸わなくなるとおっぱいが張り、乳腺炎になることがあります。
余ったおっぱいは搾乳機でしぼったり、場合によっては母乳マッサージを予約したりするなどして母体に無理がないように断乳しましょう。
子どもに説明する
1歳を過ぎた赤ちゃんはとても賢く、たとえ言葉は理解できなくても多くのことを感じ取ります。
ある日突然大好きなママのおっぱいが目の前から消えて混乱しないよう、赤ちゃんにしっかり説明してあげましょう。
赤ちゃんにも、大人と同じように心の準備が必要なのです。
カレンダーにかわいいシールなどを貼りながら卒乳の日を確認し、この日がおっぱいバイバイの日だよと言い聞かせるのがおすすめです。
最低でも1週間以上先の日でやめる日を決めるのが良いとされていますが、赤ちゃんやママの体調を考えながら適切な日を選びましょう。
水分を多めに摂らせる
なるべく水分を多めに摂らせましょう。
赤ちゃんは小さい身体ながら大人の2倍以上の水分を必要とします。
卒乳後の水分不足を補うためにも、水分補給の練習をしておくことが必要なのです。
離乳食にみそ汁やスープを添えたり、湯冷ましや赤ちゃん用の麦茶、絞った果汁などを飲ませたりするのを習慣づけるといいでしょう。
授乳以外のスキンシップを増やす
授乳によるママと赤ちゃんのふれあいは、何物にも代え難いスキンシップです。
それだけに、卒乳後は赤ちゃんの心を安定させる意味でも積極的に授乳以外のスキンシップを増やしましょう。
実際、おっぱいが飲めなくなり必要以上に甘えん坊になる赤ちゃんもいます。
公園にお散歩に出掛けたり、絵本の読み聞かせや手遊びをしたり、抱っこやおんぶをしたりしてスキンシップがたくさん取れるよう思いきり甘やかせてあげましょう。
【先輩ママの体験談】母乳はいつまであげた?卒乳・断乳のきっかけは?
卒乳や断乳のきっかけにはどういったものがあるのでしょうか?
先輩ママの体験談を紹介します。
- 保育園入園がきっかけ
- ママが入院したことがきっかけ
- 朝までぐっすり寝て欲しい&ママも寝たい
- おっぱいにママの優しい顔
詳しく説明します。
保育園入園がきっかけ
9ヵ月の時に保育園に入園したことがきっかけで、あっさり卒乳できる場合があります。
しっかり3回食になったことや、保育園で疲れるのか夜もぐっすり寝るようになったことがきっかけで、スムーズに卒乳できるケースです。
ママが入院したことがきっかけ
ママが病気で入院し、投薬しなければならなかったこともあり、7ヵ月で仕方なく断乳したケースもあります。
投薬すると薬効成分が母乳に移り、治療中は授乳できなくなるのです。
不可抗力的なケースですが、投薬により半強制的に断乳しなければならない場合もあります。
睡眠不足がきっかけ
1歳7ヵ月で昼間の授乳はほとんどなくなったものの、夜中の授乳に2〜3回起きてしまうのがつらく、断乳を決意するケースもあります。
筆者も同様のケースで、夜中に赤ちゃんが泣いて起きてしまった場合は、枕元に準備していた水筒でお水を飲ませたりオルゴールの音楽を流しながら背中をトントンしたりしていました。
慣れてくると、赤ちゃんは意外とおとなしく眠ってくれるようになりました。
おっぱいにママの優しい顔
筆者の知人は、離乳食が進み赤ちゃんが言葉を理解し始めるようになる1歳半に卒乳を決めたそうです。
3ヶ月前からカレンダーの前で毎日「この日でおっぱいバイバイだよ」と言い聞かせ、当日おっぱいにママの似顔絵を描いて見せたとか。
最初はびっくりした様子を見せた赤ちゃんも、そのままあっさり卒乳に成功したそうです。
まとめ
赤ちゃんの免疫力を高めるため、できるだけ母乳で育てたいと思っているママにとって悩みとなるのが卒乳や断乳のタイミングや方法などですよね。
本記事では、母乳を与えるべき適切な授乳期間について解説してきました。
いつまで母乳をあげればいいのかわからないという方は本記事を参考に、スムーズな卒乳に向けて準備してくださいね。
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