赤ちゃんに母乳をあげる時間は、ママにとってとても幸せな時間です。
しかし、母乳はじゅうぶん出ているのか、栄養があるのかと不安になることも。
本記事では母乳がたくさん出る食べ物や、授乳中には控えた方が良い飲食物を紹介します。
母乳育児で赤ちゃんに質の良い母乳をたくさんあげたいと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
母乳がたくさん出る食べ物!積極的に摂取したい栄養素とは?
母乳をたくさん出すために、積極的に摂取すると良い栄養素は何があるのでしょうか?
母乳に良い栄養素は主に4つあります。
- 鉄分(ひじき、レバー、ほうれん草など)
- イソフラボン(豆乳、豆腐など)
- カルシウム(魚、牛乳など)
- 葉酸(ブロッコリー、モロヘイヤなど)
詳しく解説します。
鉄分(ひじき、レバー、ほうれん草など)
母乳をたくさん出すには、ひじきやレバー、ほうれん草などの鉄分が豊富な食べ物を摂ると効果的です。
母乳はママの血液からできているため、血液を作る鉄分が不足すると母乳が出にくくなるのです。
また、鉄分不足でママが貧血になると、体力が落ちて育児が思うようにできなくなることも。
授乳中は母乳を作るために、妊娠前の何倍もの鉄分が必要です。
鉄分を多く含む食材を積極的に摂るようにしましょう。
イソフラボン(豆乳、豆腐など)
豆乳や豆腐など、イソフラボンを豊富に含む食材も母乳をたくさん出すのに効果的です。
イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに類似しており、血液をサラサラにする効果もあります。
そのため、母乳をたくさん出したり、母乳の質を良くしたりする効果に期待できます。
筆者は長女を母乳育児していた時に豆乳を飲み、母乳がよく出るようになったと感じていました。
ただし、イソフラボンは摂りすぎるとホルモンバランスに影響する可能性があるので、必要以上に摂らないように気をつけましょう。
カルシウム(魚、牛乳など)
母乳をたくさん出すために、カルシウムを積極的に摂取しましょう。
赤ちゃんは、生まれてから多くのカルシウムを必要としています。
また、授乳中はエストロゲンの分泌が低下し、骨が溶けてカルシウムを母乳に送っています。
ママのカルシウムが不足すると、母体は骨を溶かしてカルシウムを母乳に送ろうとし、骨粗鬆症のリスクが一時的に上がってしまう可能性があるのです。
授乳中は母乳のためだけでなく、ママの骨を守るためにもカルシウムをたくさん摂りましょう。
(参考:カルシウム相談室)
葉酸(ブロッコリー、モロヘイヤなど)
ブロッコリーやモロヘイヤなどに豊富に含まれる葉酸も、母乳をたくさん出すのに効果的な栄養素です。
葉酸は体内で赤血球を作り、貧血などの不調を防止してくれたり、体内に酸素を行きわたらせたりする働きがあります。
良質な血液がたくさん作られれば、母乳の出方や質も向上するでしょう。
妊娠中に葉酸サプリを飲む人は多いですが、葉酸は授乳中にも必要なので、積極的に摂るのがおすすめです。
母乳がたくさん出るために控えたい食べ物・飲み物
母乳をたくさん出すために、控えた方が良い食べ物や飲み物はあるのでしょうか?
授乳中に避けた方が良い3つの食べ物を紹介します。
- 油や砂糖を多く使った食べ物
- 体を冷やす食べ物
- アルコール・カフェインを含む飲み物
詳しく説明します。
油や砂糖を多く使った食べ物
母乳をたくさん出すために、油や砂糖を多く使った食べ物は控えた方が良いでしょう。
油や砂糖を多く使った食べ物は、母乳をどろっとさせてしまい、乳腺がつまって乳腺炎になる可能性があります。
疲れた時に砂糖や油がたっぷりのスイーツを食べると、一息つけて疲れが取れますが、食べ過ぎには要注意。
筆者の友人は、生クリームのケーキを食べると、必ずと言っていいほど乳腺が詰まって乳腺炎になっていました。
乳腺が詰まるかどうかはママの体質にもよりますが、過剰に食べないように注意したいですね。
質の良い母乳を出すために、油や砂糖をたっぷり使った食べ物はできるだけ控えるようにしましょう。
体を冷やす食べ物
母乳をたくさん出すには、体を冷やす食べ物も控えたいところです。
母乳は乳房の中にある毛細血管の血液からできています。
ママの体が冷えて血流が悪くなると、乳腺に血液が流れにくくなるのです。
乳腺に血液が流れにくくなると、母乳の出る量に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に夏は冷たい飲み物をたくさん飲んだり、トマトやきゅうりなどの体を冷やす食べ物を食べ過ぎたりしがちです。
母乳のためには冷たいものを控え、なるべく常温や温かい飲み物を飲むのがおすすめです。
母乳育児に向けたハーブティなどもあるので、取り入れてみるのもいいでしょう。
アルコール・カフェインを含む飲み物
良質な母乳をたくさん出すためには、アルコールやカフェインを含む飲み物を控えましょう。
アルコールやカフェインを摂ると、母乳に移行して赤ちゃんに影響が出てしまうのです。
特にアルコールは、ママの血中アルコールと同じ濃度の母乳になり、そのまま赤ちゃんが飲むことになります。
赤ちゃんはまだ肝臓が未熟でアルコールを分解できないため、最悪の場合にはアルコール中毒になることも。
カフェインは摂取量の1%程度が母乳に移行するため、コーヒー2杯程度なら問題はありません。
ただしカフェインを過剰摂取すると、赤ちゃんが興奮して寝れなくなることもあるので注意が必要です。
アルコールとカフェインを含む飲み物は避けるようにしましょう。
(参考:AMOMAチャンネル)
母乳がたくさん出るために意識したい食事のポイント
母乳をたくさん出すためには、どのような点に注意して食事を取れば良いのでしょうか?
大切なポイントが2つあります。
- しっかり水分補給をする
- 栄養バランスのよい食事をとる
詳しく解説します。
しっかり水分補給をする
授乳中はしっかりと水分補給をしましょう。
赤ちゃんが飲む母乳はほとんどが水分でできているため、母体の水分が少なくなると母乳が出にくくなる可能性があります。
赤ちゃんのお世話をしていて忙しいママは、つい自分の水分補給を後回しにしてしまいがちです。
一度に一気に水分補給するのではなく、食事の際などにコップ一杯の水をこまめに飲むようにしましょう。
食事に必ず汁物を用意するのも、水分を補給する良い方法ですよ。
栄養バランスのよい食事をとる
授乳中には栄養バランスの良い食事を取るようにしましょう。
母乳はママの体で作られるので、ママの食生活が赤ちゃんの栄養につながります。
母乳育児中は、普段よりも1日あたり350kcal追加して食べる必要があるといわれています。
350kcal分は何を食べたり飲んだりしても良いわけではなく、豆腐や海藻、脂質の少ない肉や魚などいろいろな食材をバランスよく摂取するのが理想的です。
ストレスを感じすぎない程度に、栄養バランスの良い食事を摂るようにしましょう。
まとめ
母乳育児は母乳の出た量が分かりにくく、赤ちゃんの栄養が足りているのかと不安になりますよね。
日ごろからバランスの良い健康的な食習慣を意識していれば、余計な不安を抱えず母子ともに健やかに過ごしやすくなります。
本記事では母乳がたくさん出る食べ物や、授乳中に控えた方が良い飲食物を紹介しました。
母乳育児中の方は本記事を参考に、おいしい母乳を赤ちゃんにたくさん飲ませてあげてくださいね。
(参考書籍:「さめじまボンディングクリニック すっきり元気!産後ごはん」主婦の友社)
コメントを残す