親族が亡くなった時、葬儀会社に葬儀の相談をしますよね。
しかし葬儀の費用は価格表があり、「一般葬」にするか「家族葬」にするかでおおよその金額は把握できますが、お布施の相場はわかりません。
なぜなら、お布施の相場はお寺によって違うからです。
本記事では、実際に葬儀を行った筆者の経験をもとに、お布施の渡し方やマナーを解説します。
お布施の相場や渡し方のマナーに興味のある方は、参考にしてくださいね。
葬式でのお布施の渡し方
葬式でのお布施の渡し方には、どのような方法があるのでしょうか?
渡し方は、4つあります。
- 僧侶が忙しくないタイミングで渡す
- お礼の言葉を添えて渡す
- お盆に載せて渡す
- 袱紗に包んで持ち運ぶ
僧侶が忙しくないタイミングで渡す
お布施は、僧侶が忙しくないタイミングで渡すことが大切です。
いつ渡さなければいけないという厳密な決まりはありませんが、儀式が始まる前に渡すのが好ましいでしょう。
儀式が始まるまでに、喪主や遺族と僧侶が顔を合わせる時間がありますので、そのタイミングで渡すのが一般的です。
筆者の父の葬儀の時も、儀式前に僧侶の控室にてご挨拶をさせていただいた時に、お布施を渡しました。
(参考図書:小さなお葬式・北本香織)
お礼の言葉を添えて渡す
僧侶にお布施を渡すときは、お礼の言葉を添えて渡しましょう。
故人の葬儀のためにわざわざ足を運んでもらったことに対し、感謝の気持ちをこめてお礼を伝えましょう。
なお、僧侶にお布施を渡すのは喪主の役目です。
親族など喪主以外の者が代役として渡すのは失礼にあたるので注意してください。
(参考図書:小さなお葬式・北本香織)
お盆に載せて渡す
お布施は、お盆に載せて渡します。
一昔前では「人の体は不浄」という考え方から、贈答品に人の手が触れないように切手盆を使っていました。
切手盆とは、冠婚葬祭にて香典やお布施を丁寧に送る場合に使われる黒塗りのお盆です。
感謝の気持ちを伝えるためのお布施を、お盆にのせて僧侶に渡します。
地域や世代によってマナーや伝統を重んじる場合があるので、トラブルを避けるためにもお盆を用意した方がよいですね。
参考サイト:終活Life
袱紗に包んで持ち運ぶ
お布施は必ず袱紗に包んで持ち運びましょう。
お布施を用意したら、袋が折れたり汚れたりしないように、袱紗に包んで会場まで持っていきます。
筆者の父の葬儀でも、袱紗にお布施を包んで斎場まで持ってまいりました。
お布施は、僧侶に渡す直前に袱紗から出してください。
お布施を袱紗に包んだまま渡してしまうのは、不幸を渡すことと同義だとされているので注意しましょう。
参考サイト:WURK[ワーク]
葬式法要でのお布施の相場
葬式法要でのお布施の相場はいくらなのでしょうか?
主に4つあります。
- 葬式
- 初七日法要
- 納骨
- 法要
法要ごとに説明します。
葬式
葬式でのお布施の相場は、全国平均で20万円〜50万円と言われています。
葬儀のお布施の内訳は、読経料・戒名料・お車代・お善料です。
遠方から僧侶を呼んだ場合は、宿泊費をプラスすることも。
さらに、授けられた戒名の位や文字数によって金額が大きく変動する場合があります。
筆者の父の葬儀では、読経料・戒名料に対して、お寺から表記された金額を用意してお渡ししました。
参考サイト:よりそうお葬式
初七日法要
初七日法要でのお布施の相場は、3万円と言われます。
本来は、死後7日目に執り行う法要です。
しかし、近年は葬儀に続いて初七日法執り行うことが多く、葬儀のお布施に初七日のお布施を合わせるのが一般的になっています。
筆者の父の葬儀のときも、初七日法要を同時に行いました。
参考サイト:よりそうお葬式
納骨
納骨でのお布施の相場は、2万円〜5万円程度といわれます。
納骨する場所は「墓石」か「納骨堂」のどちらかが基本です。
宗教や宗派によるお布施額の違いというものは、ほぼないと言われてます。
ただし、納骨法要をお願いする寺院や地域ごとの習慣によって違いがあるので、ご住職に伺うのもひとつの方法です。
大型霊園などの管理事務所へ寺院の紹介をお願いする場合は、事前に費用を知らせてもらえることが多いので、安心ですね。
参考サイト:みんなのお墓
法要
法要でのお布施の相場は、初盆(新盆)では3万円〜5万円と言われます。
初盆(新盆)以降のお盆での法要は、5千円〜1万円が相場です。
初盆(新盆)法要を執り行われる場所は、自宅・お寺・会館など様々ですが、お布施としてお渡しする金額は場所によって左右されません。
自宅・会館などに僧侶に来ていただいた場合は、御車代・御膳料も必要になるので、忘れずに用意しておきましょう。
参考サイト:よりそうお葬式
葬式でお布施を渡すマナー
葬式でお布施を渡すマナーは、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか?
ポイントは、4つあります。
- 不祝儀袋の選び方
- 表書きの書き方
- お布施の金額の書き方
- お札は向きを揃える
くわしく説明します。
不祝儀袋の選び方
葬式でお布施を渡すマナーの1つめは、不祝儀袋の選び方です。
法事法要の際に、お悔やみの気持ちを表すお金を包む袋を不祝儀袋と言います。
お布施には、不祝儀袋ではなく白封筒がおすすめです。
水引がなくて「御布施」と印刷された市販の袋、または無地の封筒に自分で「御布施」と書いたものがおすすめです。
参考サイト:小さなお葬式
表書きの書き方
葬式でお布施を渡すマナーの2つめは、表書きの書き方です。
お布施の表書きは、封筒の上部に「御布施」と記載するのが一般的ですが、「御香料」「御経料」「御礼」など地域や寺院によって異なる場合があります。
初めてお布施を渡す場合は、僧侶へ事前に相談することをおすすめします。
参考サイト:そうぞくドットコム マガジン
お布施の金額の書き方
葬式でお布施を渡すマナーの3つめは、お布施の金額の書き方です。
金額は一般的な漢数字ではなく、次のように旧字体の漢数字を使って書きましょう。
- 「一・二・三」→「壱・弐・参」
- 「十」→「拾」
- 「万」→「萬」←修正しました
金額の頭には「金~」、金額の最後には「〜圓也」をつけて表記します。
お布施には避ける数字は原則的にはありませんが、忌事に関する数字だけに4(死)や9(苦しむ)などの数字を避けることが一般的です。
参考サイト:そうぞくドットコム マガジン
お札は向きを揃える
葬式でお布施を渡すマナーの4つめは、お札の向きを揃えることです。
お札は、肖像画が印刷されている面を表側にして、上向きで揃えて入れます。
このお札の入れ方は、慶事の入れ方となり弔事の入れ方とは正反対です。
お布施は葬儀の場でやり取りされますが、僧侶に対する御礼として渡すので、弔事の入れ方をする必要はありません。
使用するお札もできるだけ新札を準備しましょう。
参考サイト:そうぞくドットコム マガジン
まとめ
親族が亡くなった時、葬儀会社に葬儀の相談をすれば、葬儀の費用はほぼ把握できます。
しかし、お布施はお寺によって違うから相場がわかりません。
本記事では、実際に葬儀を行った筆者の経験をもとに、お布施の渡し方やマナーを解説しました。
お布施の相場や渡し方のマナーに興味のある方は、参考にしてくださいね。
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