HSPは、なかなか家族に理解されないことが多くあります。
しかし、生活を共にする家族に理解されないと、他人に理解されないよりも苦しみが倍増することも。
本記事では、HSPが家族に理解されない理由や対処法・、楽になった体験談をご紹介します。
HSPを理解されず苦しんでいる方は、参考にしてくださいね。
HSPが家族に理解されない理由
HSPはなぜ家族に理解されないのでしょうか?
主な理由は4つあります。
- HSPについて知らないから
- 病気ではないから
- 誰にでも当てはまる部分があるから
- 甘えていると思われるから
詳しく解説します。
HSPについて知らないから
HSPが家族に理解されない理由に、HSPについて知らないことが挙げられます。
なぜなら、自分が知らないことを理解するのはそもそも不可能だからです。
HSPは「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略で、1996年にアーロン博士に提唱されてからまだ30年も経っていません。
タレントの田村淳さんがHSPであると公表するなど、HSPの認知度は徐々に上がってきたものの、まだまだ一般的ではありません。
このように、家族がHSPについて知らないと、理解されない可能性が高くなります。
(参考サイト:Medical DOC)
病気ではないから
HSPは病気ではないことも、家族に理解されにくい理由の一つです。
HSPは医学的に認められておらず、心理学に基づいた気質の一つなので胡散臭いと感じる人も少なくありません。
たとえば、人の気持ちを敏感に感じ取り、他の人が気づかないことに気づくこともあるHSPの人に対して、怪しさを感じてしまう人もいます。
スピリチュアルを毛嫌いする人は一定数いるため、HSPの人にも嫌悪感を感じてしまいます。
このように、自分とは違う気質を持つ人のことを、なかなかできない人もいるのです。
誰にでも当てはまる部分があるから
HSPは誰にでも当てはまる部分があるため、家族に理解されにくいことがあります。
HSPの気質には「落ち込みやすい」「人間関係に疲れる」などの項目がありますが、誰しも当てはまる状況になることがあります。
そのため、誰にでも当てはまることを自分に照らし合わせて信じてしまう「バーナム効果」を疑う人が出てきてしまうのです。
HSPは特に敏感なため、普通の人以上に疲れやすいことを根気強く伝え、理解してもらうことも大切です。
甘えていると思われるから
HSPが家族に理解されないのは、甘えていると思われている可能性もあります。
HSP気質の人は少数派であり、非HSPの人には理解できない疲れや苦しみに共感しにくいため、甘えだと思ってしまいます
中には、繊細で慎重なHSPの人をチャレンジ精神がないと否定したり、怠けているだけだと攻撃したりする人も。
HSPの人は繊細であるがゆえに精神的なダメージは大きいと認識してもらうことで、HSPへの理解が深まるでしょう。
(参考サイト:BRAIN CLINC)
HSPが家族に理解されないときの対処法
HSPが家族に理解されないとき、どのように対処すれば良いのでしょうか?
2つの対処法を紹介します。
- 親や兄弟に理解されない場合は家を出る
- 配偶者に理解されない場合は理解を深めるために話し合う
親や兄弟に理解されない場合は家を出る
HSPが親や兄弟に理解されない場合は、家を出ることが効果的です。
HSPを理解できない人に理解してもらおうとしてストレスを感じるより、家を出て心休まる場所を作る方が良いからです。
親の世代は価値観が古く、HSPについて認知度が低い場合が多いため理解されにくいのです。
兄弟もHSPは甘えだと決めつけて、理解しにくいこともあります。
親や兄弟に理解されない場合は、理解してもらおうとせずに一人暮らしをして心休まる場所を作るのが良いでしょう。
配偶者に理解されない場合は理解を深めるために話し合う
HSPが配偶者に理解されない場合は、理解を深めるために話し合いましょう。
配偶者の場合は、簡単に家を出られるわけではありません。
HSPという括りではなく、自分は何が苦手でどんなときに落ち込むのかを伝えることが大切です。
たとえば、「両親が怖かったため、大きな声が苦手」「怒っている人を見ると萎縮してしまう」などと具体的に伝えましょう。
お互いに自分の性格を相手に伝えて理解し合うことで、より良い関係性が築けます。
すぐに理解してもらえなくても、根気強く伝えることで次第に理解が深まるでしょう。
これで楽になった!HSPが家族に理解されないときに実践した対処法
HSPが家族に理解されないとき、どのようにすれば楽になるのでしょうか?
実践して楽になった4つの対処法をご紹介します。
- 家族にしてほしいことを具体的に伝える
- HSP気質を理解できない人もいると良い意味で諦める
- 一人の時間を大切にする
- 家を出る
家族にしてほしいことを具体的に伝える
HSPが家族に理解されなかったとき、家族に苦手なことを伝えることで効果があった筆者の友人Aさんの体験談です。
家族に具体的にどのような行動をしてほしいかを一つに絞って伝え、行動のハードルを下げます。
親のいびきがうるさかったとき、「自分の部屋の壁に防音シートを貼りたい」と伝えたら、いびきに悩まされなくなったそうです。
また、Aさんの兄は機嫌が悪いときにドアを思い切り閉めていましたが、「木枠に戸当たりテープを貼ってほしい」と伝えると改善しました。
苦手なことだけでなく、具体的にしてほしい行動を伝えるだけで家族間のすれ違いは減ったそうです。
HSP気質を理解できない人もいると良い意味で諦める
HSPが家族に理解されなくても、理解できない人もいると諦めて楽になった筆者の友人Bさんの体験談です。
Bさんの親は厳しい人で、家族にどんなにHSPの気質を説明しても甘えだと決めつけて、克服するよう誘導されたそうです。
Bさんは親が理解してくれないことに対して落ち込み、親の方もいつまでも変わらない娘に不満を隠せなかったようです。
友人は「親であれば理解してくれて当たり前」と思っていましたが、理解できない人もいると割り切った途端に楽になったとのことです。
理解できない人もいると良い意味で諦め、適度な距離を保つことで親との関係性も改善したそうです。
一人の時間を大切にする
一人の時間を大切にして楽になった、Cさんの体験談です。
Cさんは音や人の感情に敏感で、日常生活の中で気苦労を多く感じていました。
他の家族がいる家も例外ではなく、家族が発する食器の音や掃除機の音にもストレスを感じていたそう。
ノイズキャンセリングのイヤホンをして自分の部屋にこもり、好きな音楽を聴くようにすると心が安らいだとのこと。
そっとしておいてほしいときには、自室のドアに「一人時間」のプレートを下げて邪魔されないようにしたそうです。
一人の時間を確保することでバランスが取れ、コンディションを整えられるようになったようです。
家を出る
HSPが家族に理解されなかったとき、家を出ることで楽になったDさんの体験談です。
Dさんの親は常識を重んじる人で、他の家庭と違うことを嫌っていたそうです。
Dさんが学校に行くのに周りの友達との関わりに疲れを感じて、「学校を休みたい」と伝えたときも許してくれなかったようです。
親は学校で多少嫌なことがあるのは皆同じという考えの元、「学校を休むのは甘え」と考えていたのでしょう。
家で疲れて休んでいても、「怠けている」と注意されて窮屈さを感じていたそうです。
Dさんは親にHSPを理解されず、一人の時間も満足に取れなかったため家を出ることにしました。
物理的に親と離れたことで、自分のペースで生活できるようになったため、楽になったとのことです。
まとめ
HSPは、なかなか家族に理解されないことが多くあります。
しかし、生活を共にする家族に理解されないと、他人に理解されないよりも苦しみが倍増することも。
本記事では、HSPが家族に理解されない理由や対処法・楽になった体験談をご紹介しました。
HSPを理解されず苦しんでいる方は、参考にしてくださいね。
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