エアコンのフィルターは、こまめに掃除する必要があります。
しかし、どうやって掃除すれば良いのかがわからず、困ってしまうことも。
本記事ではエアコン取付業者の夫と、一夏に100台以上のエアコン工事に回る主婦が、簡単なフィルター清掃の方法を説明します。
自分で簡単にフィルター掃除をしたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
エアコンフィルターを掃除しないとどうなる?
エアコンのフィルターを掃除せずに放置していると、どうなってしまうのでしょうか?
フィルターが汚れると、大きな3つの影響があります。
- エアコンの効きが悪くなる
- 電気代が高くなる
- アレルギーなどの健康被害の原因となる
詳しく説明します。
エアコンの効きが悪くなる
エアコンのフィルターを掃除せずにいると、エアコンの効きが悪くなってしまいます。
フィルターが汚れて目詰まりすると、エアコン内で空気がスムーズに循環できず、効きが悪くなってしまうのです。
エアコンは室内の空気を吸い込み、温度を調整してから室内に放出します。
そして室内から吸い取った空気中に含まれている埃を、エアコンフィルターで防いでいるのです。
フィルターを掃除せずにいると、フィルターに埃が溜まり、さらに自分では掃除できないエアコン内部にまで埃が溜まりはじめます。
そのまま使用すると、本体からの水漏れや故障の原因になる恐れもあります。
電気代が高くなる
エアコンのフィルターを掃除せずに放置すると、電気代が高くなってしまいます。
フィルターが目詰まりすると、エアコン内の空気の循環に余計な電力がかかってしまうからです。
環境省では、2週間に1度のフィルタ―掃除を推奨しています。
フィルターを掃除すると、フィルターが汚れている時と比べて冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力が削減されるのです。
フィルターが目詰まりすると、無駄な消費電力が増えて電気代が高くなってしまいます。
(参考:環境省)
アレルギーなどの健康被害の原因となる
エアコンのフィルター掃除をせずにいると、アレルギーなどの健康被害の原因になる恐れがあります。
エアコン内に発生したカビが、空気中に放出されてアレルギーなどの病気を引き起こしてしまうのです。
特に冷房時は、エアコン内部に結露が発生し、非常に湿度の高い状態になっています。
そしてフィルターや内部に溜まった汚れは、実はカビの大好物なのです。
フィルターが汚れていると、埃と湿度でカビがたくさん発生しやすい環境になってしまいます。
さらに、エアコンから見えないカビや埃が室内に放出され、鼻炎や肌荒れ、酷いときには喘息などの健康被害がでてしまうのです。
エアコンフィルターの簡単な掃除方法
エアコンのフィルターを掃除するには、どのようにすれば良いのでしょうか?
簡単な掃除方法を紹介します。
- 必要なもの
- 手順1:エアコン前面のパネルを開ける
- 手順2:掃除機で埃を吸い取る
- 手順3:フィルターを外す
- 手順4:フィルターを洗う
- 手順5:エアコン本体を掃除する
- 手順6:フィルターを戻す
必要なもの
エアコンのフィルターを掃除する際に必要なものは、次の通りです。
- 脚立や椅子
- 掃除機
- 古いハブラシ
- タオル
手が汚れるのを防ぎたい方は、軍手やゴム手袋を着用しましょう。
また、埃が舞って吸い込んでしまわないように、マスクを着用するのも良いですね。
脚立や椅子は、エアコンの上部まで見える高さがあると便利です。
手順1:エアコン前面のパネルを開ける
エアコン本体のコンセントを抜き、エアコン前面のパネルを開けましょう。
パネルは両サイドを持ち上げると、簡単に開けられます。
パネルを外せる場合は、外す方が掃除しやすいのでおすすめです。
パネルの開け方や外し方は、各説明書を確認しましょう。
手順2:掃除機で埃を吸い取る
フィルターやエアコンに付いている、大きな埃を掃除機で吸い取っておきます。
フィルターを外した時に舞う埃を、少しでも減らすためです。
掃除機の極細ノズルなどで、強い力をかけずにそっと埃を吸い取ります。
フィルターやエアコン内部は繊細なので、強い力をかけないよう注意しましょう。
手順3:フィルターを外して、掃除機で吸う
エアコンからフィルターを外しましょう。
フィルターは薄くて細かい網でできているので、各機種の説明書を確認し、丁寧に扱うようにします。
自動お掃除機能付きのエアコンは、フィルターを外す前にダストボックスを外す必要があるので注意が必要です。
外したフィルターに付いている埃は、再度やさしく掃除機で吸い取っておきましょう。
手順4:フィルターを洗う
フィルターの裏側からシャワーを掛けて、汚れをとります。
フィルターの埃は表側に溜まっていることが多いので、裏側からシャワーをかけると落ちやすいですよ。
シャワーだけで汚れが取れない場合は、古いハブラシなどでやさしくこするようにしましょう。
基本的にお湯や水だけで、汚れが落ちることが多いはずです。
もし油汚れが酷い場合は、お湯に食器用洗剤を入れて漬け置きするのもおすすめ。
洗い終わったフィルターは乾いたタオルで拭き、風通しの良い日陰でよく乾燥させましょう。
手順5:エアコン本体を掃除する
フィルターを乾燥させている間に、エアコン本体を掃除していきます。
フィルターを外した中には、熱交換器の役割をしている銀色のアルミフィンがあります。
アルミフィンは非常に繊細で、触ると傷つけてしまったり曲がってしまったりする恐れも。
フィンには直接触れず、掃除機で吸う程度にしましょう。
また、室内機表面に付いた汚れも、硬く絞ったタオルで拭き取っておくと良いでしょう。
手順6:フィルターを本体に戻す
フィルターが乾いたら、フィルターを戻してお掃除完了です。
フィルターに水分が残っていると、カビの原因になってしまうため、しっかりと乾かしてから本体に戻しましょう。
エアコンフィルターの汚れを防ぐ方法
エアコンのフィルターに汚れが付かないようにするために、できることはあるのでしょうか?
簡単にできる2つの対策を紹介します。
- 部屋の換気をする
- 使用後は送風運転を行う
部屋の換気をする
エアコンのフィルターの汚れを防ぐために、部屋の換気をするのがおすすめです。
フィルターに溜まる汚れは室内に浮遊している埃なので、換気して埃や菌を減らしておくのです。
また室内にある埃を減らすために、こまめに室内の掃除をすることも大切です。
タバコを吸う人がいる部屋にあるエアコンや、キッチンにあるエアコンにはヤニや油汚れが付きやすくなります。
ヤニや油汚れにさらに埃が付着するので、換気扇をしっかりと使用して換気をする必要があります。
エアコン使用中は部屋を締め切りがちですが、定期的に換気をしましょう。
使用後は送風運転を行う
エアコンのフィルターの汚れを防ぐために、エアコンの使用後に送風運転を行うのがおすすめです。
エアコン内で発生している結露を、送風運転で乾燥させるのです。
冷房運転中は特に、エアコン内で結露が発生してカビが生えやすい状態になっています。
最近の高機能エアコンには、運転後に自動で送風運転を行う「内部クリーン」機能が付いていることもあります。
内部クリーン機能がない場合は、運転後に1時間ほどタイマーをかけて送風運転をし、エアコンを乾燥させるのがおすすめです。
内部が乾燥しているとカビの発生を抑えて、フィルターの汚れを防げるのです。
まとめ
エアコンのフィルターを掃除しようと思っても、自分でどうやって掃除すればよいのか分からないと、困りますよね。
本記事では夫と2人でエアコン工事に回る筆者が、エアコンのフィルター掃除を自分で簡単にする方法を紹介します。
エアコンのフィルター掃除を自分でしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
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