近年、永代供養墓が注目を集めています。
しかし、詳しい内容がわからず疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
実は、永代供養墓にはいくつかの種類があるんです。
永代供養についての理解を深め、お墓を選ぶときには永代供養墓を選択肢に加えてはいかがでしょう。
本記事では、永代供養・永代供養墓の種類や費用について、メリット・デメリットと合わせて解説します。
永代供養墓について詳しく知りたい方は、参考にしてくださいね。
永代供養墓とは?
永代供養墓とは、どのようなお墓のことをいうのでしょうか。
永代供養墓は、墓地や霊園の管理者が責任を持って永代にわたり供養・管理をしてくれるお墓のことです。
一般的なお墓には維持費や管理費の支払いが必要ですが、永代供養墓は永代供養料を支払えば、維持費や管理費などの支払いは不要です。
お盆やお彼岸には合同供養祭という法要が行われ、墓掃除や除草なども墓地や霊園の管理者がします。
永代供養墓の多くは使用期限があるので、期限がきたら遺骨を取り出して他の方の遺骨と一緒に埋葬(合祀)されます。
永代供養墓の種類4選!
永代供養墓には、どのような種類があるのでしょうか。
主な永代供養墓の種類は4つあります。
- 個人墓
- 樹木葬
- 納骨堂
- 永代供養墓
詳しく説明します。
個人墓
永代供養墓の種類の一つに、個人墓があります。
個人墓は、故人一人だけの遺骨を納める個人用のお墓のことです。
先祖代々のお墓に家族が入る一般的なお墓と見た目は同じですが、個人だけで入るのでお墓を継承することはありません。
契約期間が過ぎると、霊園の供養塔などに遺骨を移して合祀されます。
樹木葬
永代供養墓の種類には、墓石の代わりに樹木を墓標にして遺骨を葬る樹木葬があります。
紅葉や桜の樹木を植えて、樹の下に直接遺骨を埋葬する方法です。
樹木葬には2種類あります。
- 一人につき1本の樹木を用意して遺骨を埋葬する個別のタイプ
- 1本の大きな樹木の周りに他の方の遺骨と一緒に埋葬するタイプ
土に還ることができるというイメージから、自然派の方に人気の高い方法です。
納骨堂
永代供養墓には、遺骨を収蔵するための建物や施設である納骨堂というものがあります。
納骨堂には、ロッカー式・仏壇式・自動搬送式などのタイプがあり、違いは下記のようになります。
- ロッカー式:コインロッカーのような独立した扉付きの棚が並ぶ納骨堂
銘板を扉に付けるものが多く、扉の中にある棚に骨壺や位牌・形見の品などが納めら れる
- 仏壇式:1区画に1つの仏壇が設置されている納骨堂
通常の仏壇と同様、花立や焼香具などが置け、お供えのスペースもあり仏壇の下が納骨スペースとなっている場合が多い
- 自動搬送式:参拝ブースに機械で遺骨が運ばれてくるタイプの納骨堂
狭いスペースに効率よく駐車するために作られた機械式駐車場をイメージすると分かりやすい
都市部では墓地用地が不足しており、納骨堂は増加傾向にあります。
多くがアクセスの良い場所に作られているので、気軽に訪れることができ、便利です。
永代供養墓
始めから複数の遺骨を一緒に埋葬する合祀タイプのお墓を永代供養墓といいます。
多くの人達と共同で一つのお墓を利用し、埋葬した後のことは墓地や霊園に全て任せます。
他の方の遺骨と一緒に納骨するので、納骨後は遺骨を取り出せません。
後から遺族が墓を建てて埋葬したいと思っても難しいので、よく考えてから決める必要があります。
永代供養の費用
永代供養の費用とは、何にかかる費用なのでしょうか。
永代供養の費用は、お墓の管理・供養をしてもらうための費用です。
契約時に支払った後は、基本的には追加で必要な費用はありません。
平均的な永代供養の費用は、5万円〜200万円です。
目安となる永代供養の費用を以下に記載します。
- 個人墓:30万円~200万円
- 樹木葬:40万円~150万円
- 納骨堂:20万円~200万円
- 合祀墓:5万円~30万円
永代供養費は、墓地や霊園の規模や供養の内容、永代供養墓の種類の違いによって金額が変わるので、金額に幅があります。
詳細な費用が知りたい場合は、各施設に直接確認をしてくださいね。
(参照 全国石製品協同組合)
永代供養墓のメリット
永代供養墓のメリットとはどんなものがあるでしょうか。
永代供養墓にはメリットが3つあります。
- お墓の継承者が要らない
- 経費が抑えられる
- 生前に申し込みができる
詳しく解説します。
お墓の継承者が要らない
永代供養墓のメリットの1つはお墓の継承者が要らないことです。
永代供養墓は、供養と管理を永続的に受けられるので、継承者がいないから供養が受けられない、お墓が荒れるという心配がありません。
子どもがいない方だけでなく、家族に負担をかけたくないと思う方にもおすすめですよ。
経費が抑えられる
経費が抑えられることも、永代供養墓を選ぶメリットです。
新しくお墓を立てる場合、一般的に永代使用料と墓石・墓石工事費が購入時にかかり、購入後は管理費が必要になります。
永代使用料はお墓の土地の使用料のことで、都市圏ほど高額ですが一般的には20万円〜200万円です。
墓石・墓石工事費の平均相場は、100万円〜300万円。
管理費の平均的な相場は年間約4,000円〜15,000円です。
永代供養墓にかかる費用は5万円〜200万円と一般的なお墓を建てるよりも費用が少なく抑えられます。
(参照 全国有料石材店の会)
生前に申し込みができる
永代供養墓のメリットは、自分で生前に申し込みができることです。
生前に申し込むことで、亡くなった後に無縁仏になるかもしれないという不安がなくなります。
また、自分の気に入るお墓を探し、手続きなども自分自身でするので、家族に負担をかけずに済みます。
永代供養墓のデメリット
メリットとは反対に、永代供養墓のデメリットには何があるのでしょうか。
永代供養墓のデメリットは3つあります。
- お墓を継承できない
- 合祀される
- 家族・親族に理解されないこともある
詳しく説明します。
お墓を継承できない
お墓を継承できないことは、永代供養墓のデメリットの1つです。
自分も先祖と同じお墓に入りたい、お墓を継ぎたいと思う方もいます。
永代供養墓は継承できないので、引き継ぎたいと考えていた家族は困惑することに。
追加の納骨ができないため、新たな永代供養墓の契約や一般的なお墓を建てる必要があります。
合祀される
合祀されることも永代供養墓のデメリットです。
永代供養は、納骨時もしくは一定期間が過ぎると遺骨が合祀されます。
他の方の遺骨と一緒に納骨されるため、個人の特定ができなくなるのです。
遺骨を取り出して手元供養をしたり、新たな墓に移したりできなくなります。
家族・親族に理解されないこともある
家族・親族に理解されにくいことは、永代供養墓のデメリットの1つです。
永代供養墓は従来の考え方にとらわれない新しい形式のお墓です。
先祖代々のお墓に入るべきという考えの方からは、なかなか理解が得られません。
トラブルを防ぐためにも、永代供養墓を契約する前に家族・親族とはしっかりと話し合うことが大事です。
まとめ
永代供養墓は、近年注目されるようになりましたが、詳しい内容がわからず疑問に思う方も多くいます。
実は、永代供養墓にはいくつかの種類があるんです。
永代供養墓の理解を深め、自分に合ったお墓選びに役立ててはどうでしょうか。
本記事では、永代供養墓の種類や費用について、メリット・デメリットも含めて詳しく解説しました。
永代供養や永代供養墓が気になっている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
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