「元夫が子供の扶養を外してくれない……」
離婚して、親権を取れたのに元夫が子供の扶養を外してくれないと、本当に困ってしまいますよね。
実は、扶養について離婚前に夫婦でよく話し合っておけば、トラブルを防ぎやすくなるんです。
本記事では、離婚後の社会保険の疑問点や、子供の扶養を外してくれないときの注意点と対処法を説明します。
離婚後に子供の扶養を外してくれなくて悩んでいる方は、本記事を参考にしてくださいね。
扶養とは
そもそも、扶養とは大きく分けて2つあります。
- 所得税の扶養
- 社会保険の扶養
詳しく説明します。
所得税の扶養
所得税の扶養は、経済的に親族を援助することをいいます。
養っている家族などがいる納税義務者は、独身者に比べて生活の負担が大きくなるため税金を減額して負担を軽減し、経済的に親族を援助するからです。
一定の要件を満たすと、確定申告や年末調整で扶養控除が受けられます。
(参考サイト:ベリーベスト法律事務所)
社会保険の扶養
社会保険の扶養は、病気やけがに対するリスクに備えて、保証や援助をするための制度のことです。
被扶養者は1人で生計を維持することができないため、万が一病気やけがになったときも、扶養者が加入する社会保険で保証できます。
社会保険は、国民健康保険・厚生年金保険・介護保険・雇用保険・失業保険の5つの保険を指します。
(参考サイト:ベリーベスト法律事務所)
【夫の扶養に入っていた妻】離婚後の社会保険はどうなる?
離婚後に夫の扶養に入っていた妻の社会保険は、どうなるのでしょうか?
主に3つのパターンが考えられます。
- 夫の勤め先の社会保険に入っていた場合
- 夫が自営業の場合
- 夫の扶養から抜けたあとはどうなる
詳しく説明します。
夫の勤め先の健康保険に入っていた場合
夫の勤め先の健康保険に入っていた場合は、新しく健康保険に加入が必要です。
何故なら、離婚すると夫の扶養から外れるからです
妻自身で健康保険に加入する場合は、次の2つの選択肢があります。
- 妻自身を世帯主とした国民健康保険に加入する
- 妻自身の勤務先の社会保険に加入する
ご自分の状況に合わせて、いずれかの方法で健康保険に加入しましょう。
(参考サイト:ベリーベスト法律事務所)
夫が自営業者の場合
夫が自営業の場合は、妻が世帯主となって新たな健康保険に加入します。
離婚すると夫の扶養から外れるため、妻自身で新たに健康保険に加入しないとならないからです。
自営業の夫と離婚した場合は、以上のどちらか2つの切り替えが必要です。
- 夫の国民健康保から、妻自信が世帯主となった国民健康保険に切り替える
- 妻の勤務先の社会保険に加入する
夫の勤め先の健康保険に加入していた場合と同様に、健康保険の切り替えを行いましょう。
(参考サイト:ベリーベスト法律事務所)
夫の扶養から抜けたあとはどうする?
夫の扶養から抜けたあとは、妻自身が健康保険へ加入します。
離婚すると元夫の扶養から抜けるため、健康保険を喪失するからです。
新たに健康保険へ加入するパターンには以下の3つがあります。
- 妻が世帯主となって、国民健康保険に加入する
- 妻の勤務先の社会保険に加入する
- 離婚後は実家に戻り、実家世帯の扶養に入る
例えば、専業主婦や雇用保険のみに加入していたパート勤めの場合は、国民健康保険への加入が一般的です。
また、勤務先の社会保険に加入できるか条件などを確認してみる必要も出てくるでしょう。
何らかの事情があり自立した生活を送るのが難しい場合は、実家世帯の扶養に入る選択肢もあります。
【夫の扶養に入っていた子供】離婚後の社会保険はどうなる?
離婚後に、夫の扶養に入っていた子供の社会保険は、どうなるのでしょうか?
離婚後に、妻が子供の親権者になった場合は、妻が加入している健康保険に子供も加入の手続きをします。
何も変更をしないと、これまで通り元夫の健康保険に加入したままになります。
離婚後に妻が親権者となった場合は、妻自身で子供の健康保険の手続きを行なわないといけません。
妻が扶養者となった場合は、子供の健康保険の切り替えの手続きを忘れずに行いましょう。
元夫が離婚後に子供の扶養を外してくれない問題点と対処法
離婚後に元夫が子供の扶養を外してくれないとどのような問題が起き、どう対処すればいいのでしょうか?
詳しく説明します。
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社会保険の扶養の問題点は、元夫に子供の健康保険の資格喪失手続きを行なってもらえず、自身の健康保険に子供を加入させることができないことです。
病院を受診したくても、保険証が使えないため、治療費が全額自己負担になってしまう可能性があります。
(参考サイト:離婚弁護士相談リンク)
対処法
自身が加入している健康保険組合や、自治体の健康保険課に相談してみましょう。
ただし、相談しても強制力はありません。
自治体に相談しても、元夫に連絡を取る位のことしか残念ながらできないのです。
ちなみに、筆者もシングルマザーで娘を育てていました
離婚後は元夫の社会保険から娘の健康保険を外す手続きをするために、元夫の勤務先に連絡し、元夫が手続きをしなければならない状態を作りました。
あまりおすすめはできない対処法ですが、先方がなかなか対応してくれない場合には、元夫の勤務先に連絡を入れてみるのも1つの方法です。
(参考サイト:離婚弁護士相談リンク)
離婚後の子供の扶養に関する注意点
離婚後の子供の扶養に関しての注意点は2つです。
- 扶養については離婚前にしっかり話し合う
- 扶養が重複しないように気をつける
詳しく説明します。
扶養については離婚前にしっかり話し合う
離婚後の子供の扶養に関しては、離婚前に夫婦でしっかり話し合っておく必要があります。
離婚の話し合いの最中では、お互いが感情的になってしまい、冷静に話し合いができない可能性があるからです。
離婚後は子どもの社会保険の扶養から外してもらうことを、夫婦が冷静な状態のときに話し合いましょう。
(参考サイト:離婚弁護士相談リンク)
扶養が重複しないように気をつける
離婚後は、子供の扶養が重複しないよう気をつけましょう。
万が一重複していると、税務署から「扶養控除等見直し」の通知書が送られてきます。
子供の扶養は、所得税の扶養において、扶養控除で税制面が優遇されます。
したがって、子供の親権者で生活を共にしている親が扶養するのが適切でしょう。
(参考サイト:離婚弁護士相談リンク)
まとめ
離婚したのに子供の扶養を外してもらえないと、落ち着いて生活を送っていくこともできないですよね。
実は、扶養は離婚前から夫婦で話し合い取り決めておくと、問題が生じた際も対処がしやすくなるんです。
本記事では、離婚後の社会保険や、子供の扶養に関する注意点と対処法を詳しく説明しました。
離婚後に扶養に関して気になっている方は、本記事を参考に冷静に行動してみてくださいね。
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