自閉症(自閉スペクトラム症)の特徴は?赤ちゃんの頃の様子を解説

 

「もしかして、うちの子自閉症かも」

子育て中に違和感や成長の遅れを感じると、自閉症かもしれないと心配になりますよね。

しかし自閉症などの発達障害は、赤ちゃんの頃にはまだ診断ができず自分だけで悩んでしまうことも。

早く気付くことでパパやママが納得できたり、早めの支援を受けられたりする可能性もありますよね。

本記事では、自閉症の赤ちゃんに見られることが多い特徴を紹介します。

赤ちゃんが自閉症かもしれないと心配な方は、ぜひ参考にしてください。

 

自閉症(自閉スペクトラム症)の診断はいつからできる?

自閉症は早くて1歳半の乳幼児健診で指摘されるケースが多いようです。

診断はほとんどの場合、少し成長を見てからになります。

2歳前後で集団行動のトラブルや言葉の遅れに気付いても、自閉症の種類や症状によって特徴が違うためすぐには診断できないのです。

筆者の友人は、息子が2歳の時に保育園の先生に指摘されて気付いたそう。

不安に思う場合は、病院や地域の発達支援センターなどに相談してみましょう。

(参考:りたりこ発達ナビ

 

自閉症(自閉スペクトラム症)の赤ちゃんの特徴

自閉症の赤ちゃんには、どのような特徴が見られるのでしょうか?

特徴を9個紹介します。

 

  • 目が合いにくい
  • 抱っこしようとすると体を反らす
  • 反応が乏しい
  • 寝つきが悪い・すぐに目を覚ます
  • 人見知りがない
  • 呼びかけても振り向かない
  • 親に無関心
  • うまく真似ができない
  • クレーン現象がある

 

目が合いにくい

自閉症を持つ赤ちゃんとは、目が合いにくいという特徴が見られます。

自閉症の赤ちゃんの多くは、人の顔よりも周囲の風景や耳などに興味を持ってしまうからです。

赤ちゃんは本来人の顔を好み、人の顔をじっとみたり目を合わせたりしますよね。

しかし自閉症の赤ちゃんは、大人が赤ちゃんの視野に入っていかないと目が合わないことが多いのです。

赤ちゃんが自分でママを探して目を合わせることが少ないため、目が合いにくいといわれるのです。

(参考:YouTube

(参考書籍:発達障害の子どもの心と行動がわかる本 監修:田中康雄)

 

抱っこしようとすると体を反らす

自閉症の赤ちゃんは、抱っこしようとすると体を反らすという特徴があります。

抱っこされるのが嫌で、体を反らしているのです。

自閉症の赤ちゃんは感覚が非常に敏感で、愛情のある大人からの抱っこも、強烈な圧迫感や痛みを感じている恐れがあります。

また、自由に動けなくなるのが嫌で反り返っている可能性も。

ただし自閉症じゃない赤ちゃんも、よく反り返るので気にしすぎないことも大切です。

(参考:コペル育児ワールド

(参考書籍:発達障害の子どもの心と行動がわかる本 監修:田中康雄)

 

反応が乏しい

自閉症の赤ちゃんは反応が乏しいという特徴があります。

自閉症は人とコミュニケーションを取ることが苦手なので、反応が乏しくなってしまうのでしょう。

目が合っても無反応だったり、あやしても反応がなかったりすることが多いのです。

友人の自閉症の息子も、赤ちゃんの頃はとにかく大人しく反応が乏しかったと話していました。

ただし自閉症でも目があってニコニコ笑う赤ちゃんや、成長途中で反応が乏しくなってしまう場合もあります。

(参考:中沢クリニック

(参考書籍:発達障害の子どもの心と行動がわかる本 監修:田中康雄)

 

寝つきが悪い・すぐに目を覚ます

自閉症の赤ちゃんは寝つきが悪かったり、すぐに目を覚ましたりすることがあります。

他の人は気にならない音や光、肌に触れるものなどに敏感だったりと感覚に偏りがあることが多いのです。

まぶしかったり、服の感覚が気になったりと感覚が過敏で安眠できずにいる可能性があります。

自閉症のない赤ちゃんも、ベッドに置いたら起きてしまったり、車でしか寝なかったりしますが成長とともに解消されていきます。

成長しても睡眠リズムが安定しないときは、注意すると良いでしょう。

(参考書籍:発達障害の子どもの心と行動がわかる本 監修:田中康雄)

(参考:LITALICO発達ナビ

 

人見知りがない

自閉症の赤ちゃんは、人見知りがないという特徴が見られます。

他の人に興味がないため、初めて会う人でも人見知りも、反応もしないのです。

しかし逆に、自閉症の赤ちゃんが激しく人見知りをする事例もあるため、人見知りだけで判断はできません。

(参考:ままのて

(参考書籍:発達障害の子どもの心と行動がわかる本 監修:田中康雄)

 

呼びかけても振り向かない

自閉症の赤ちゃんは呼びかけても振り向かないということがあります。

人や周りのことに気持ちが向きにくかったり、自分の名前だとまだ認識できていなかったりする可能性も。

赤ちゃんは生後9か月~1歳半頃から自分の名前に反応して、振り向くようになります。

しかし自閉症の赤ちゃんは、「もしかして耳が聞こえないのかな」と疑うほど振り向かないことが多いようです。

(参考:YouTube

(参考書籍:発達障害の子どもの心と行動がわかる本 監修:田中康雄)

(参考サイト:メディカルノート

 

親に無関心

自閉症の赤ちゃんは、親にも無関心だという特徴が見られます。

自閉症は対人関係の調節が苦手で、周りの人はもちろん親に対しても無関心なのです。

パパやママを目で追ったり、呼ばれてハイハイで近づいていくなどの行動が少ないのも自閉症の子によく見られる特徴です。

パパやママの顔を見分けていないこともあり、違うママを自分のママだと思って近づいてしまうことも。

自閉症は人の顔を覚えられないという特徴もあります。

赤ちゃんの頃から顔を覚え、親だという認識もないため、無関心に感じてしまいます。

(参考:スーフル

(参考サイト:メディカルノート

(参考書籍:発達障害の子どもの心と行動がわかる本 監修:田中康雄)

 

うまく真似ができない

自閉症の赤ちゃんはうまく人の真似ができないという特徴があります。

他の人に興味がなかったり、相手の目線で自分の動作を考えたりできないからです。

赤ちゃんは成長とともに、大人がパチパチと手を叩く動作や、赤ちゃん向けのテレビを見て真似をしたりします。

しかし周りに興味がない自閉症の赤ちゃんは、真似をしようと思えないのでしょう。

また乳幼児から大人の真似をしてバイバイの動作をすることが多いものです。

しかし、自閉症の赤ちゃんは、自分に手のひらを向けた「逆さバイバイ」をする特徴があります。

相手の目線で手の向きを考えられないため、自分にバイバイを向けてしまうのです。

友人の息子もずっと逆さバイバイをしていたようで、違和感があったと話していました。

(参考:こどもプラス

(参考書籍:発達障害の子どもの心と行動がわかる本 監修:田中康雄)

 

クレーン現象がある

自閉症の赤ちゃんには、よくクレーン現象が見られます。

言葉で伝えたり、自分で指差しをしたりすることが苦手なので、親の手を掴んで指したり掴ませようとするのです。

クレーン現象は自分の要求を満たす行動を取ってもらうため、相手を連れて行ったり取らせたりすると考えられています。

自分がしてほしいことは、言わなくても分かってもらえているという思い込みがあるようです。
(参考書籍:発達障害の子どもの心と行動がわかる本 監修:田中康雄)

(参考:肥後医育振興会

 

自閉症(自閉スペクトラム症)の赤ちゃんに違和感を覚えたポイント

自閉症の赤ちゃんに違和感を覚えたのは、どの部分なのでしょうか?

筆者の友人を含む先輩ママたちの体験を紹介します。

 

保育園の先生が気付いた体験談

友人のCさんは、息子さんが1歳9ヵ月の時から通わせた保育園の先生に指摘されて、気付いたようです。

「もしかすると耳が悪いのかも」と、先生から言われ、最初は耳鼻科で検査をしてもらったそう。
しかしどこにも悪い所がなく、脳波にも異常が見られず、初めて自閉症なのかもしれないと気付いたと話していました。

先生に指摘されるまでは育てやすく、大人しい赤ちゃんだという印象しかなかったそうです。

保育園の先生は、最初から自閉症だと気付いていたのでしょう。

早く気付いてもらえたことで、早めに療育を受けるなど対処できたのでよかったと話していました。

 

1歳半健診で確信した体験談

自閉症の息子を持つNさんは、息子さんが1歳半頃に違和感を感じ始めたようです。

耳は聞こえているのに呼んでも振り返らなかったり、公園で他の子がいても1人で石を穴に落とす遊びに没頭したりしていたようです。

「物には興味があるけれど人には興味がない」となんとなく違和感を覚えていたときに、1歳半健診に行きました。

ママの膝に座って絵本を読み、健診を待つ子供たちを見て、息子さんへの違和感が確信に変わったのです。

同じ月齢の赤ちゃんがたくさん集まる1歳半健診で気付くママは多いようです。

1歳半健診で自閉症と診断されることはないですが、気になる点が多い場合は担当者から伝えられるケースもあるようです。

(参考:ねぎ漫画

 

妹との違いに違和感を感じた体験

ママ友のEさんは、第2子が生まれて育てている中で、長女の自閉症に気付いたそうです。

気付くまでは歩くのが少し遅かったり、集団行動が苦手だったりと気になるところはあったものの、個性だと思って気にしていませんでした。

赤ちゃんの頃からよく目も合い、呼びかけへの反応もあったため、自閉症だとは思わなかったのです。

しかし、第2子を育てていると長女と比べて格段に良く笑い、反応が多いことに気付いたそう。

さらに長女は、今まで話せていた「バイバイ」や「ママ」という言葉が消失してしまったのです。

言葉の消失をきっかけに自閉症だと確信し、発達支援センターなどに相談して療育を受け始めたそうです。

 

まとめ

赤ちゃんは成長や発達に大きな差がありますが、遅れや異変を感じると「自閉症かもしれない」と不安になりますよね。

本記事では自閉症の赤ちゃんによくみられる特徴を紹介しました。

当てはまるものがあっても、成長の中で解決していく特徴もあるので、あまり神経質にならずゆったりと様子をみるようにしましょう。

子供が自閉症かもと不安な方は、ぜひ参考にしてください。

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