うつ病の人が復職できる状態の目安とは?復職した人の体験談も

 

「どうなったらうつを治して復職できるんだろう……?」

うつ病で休職している人なら気になるところですよね。

実は、うつ病の病状には回復の段階があるのです。

本記事では、うつ病の人が復職できる状態の目安とはどのようなものなのか解説し、復職した人の体験談を紹介します。

そろそろ復職をと考えている方は、参考にしてください。

 

うつ病の人が復職できる状態の目安

再発を防ぐためにも復職のタイミングは、慎重に検討する必要があります。

うつ病の人が復職できる状態の目安は、主に次の5つです。

  • 夜に眠れている
  • 生活リズムが整っている
  • 気持ちが落ち込んでいない
  • 何かの作業に集中できる
  • 仕事をできるだけの体力がある

詳しく説明します。

 

夜に眠れている

夜に眠れていることが、うつ病の人が復職できる状態の目安の1つです。

睡眠を十分取れて朝の目覚めもよく、毎朝安定的に起きられることが大切です。

寝る直前までスマホを見ることは止め、決まった時間に寝て休職前に出勤していた頃と同じ時間に起きるようにしましょう。

 

生活リズムが整っている

生活リズムが整っていることも、うつ病の人が復職できる状態の目安です。

治療に専念する際に崩れた生活リズムを取り戻すことが大切です。

散歩したり、近くの図書館に通ったりして、昼間の活動時間を徐々に延ばしましょう。

最初はすぐに疲労感が出てしまったり、読書したりしても集中できないかもしれません。

焦らずに継続すれば、少しずつ体力や集中力が回復してくるはずです。

 

気持ちが落ち込んでいない

気持ちが落ち込んでいないかどうかも、一つの判断基準です。

症状が落ち着き、日常生活を穏やかに過ごせるくらい精神的に安定していることが大切です。

不調の時期と好調の時期を交互に繰り返しつつも少しずつ本調子に近づいてくれば、やがて気分が安定し、働けるくらいの体力も戻るでしょう。

 

何かの作業に集中できる

何かの作業に集中できることも、うつ病の人が復職できる状態の目安です。

仕事内容にもよりますが、2時間くらいは集中して作業に取り組めるのが理想的です。

集中力を確認する目的で、「読書やパソコン作業などどのくらい集中してできるか」を医師から質問される場合もあります。

復職するには、毎日出社して軽減業務程度ができる状態でなければなりません。

 

仕事をできるだけの体力がある

仕事をできるだけの体力があることも、うつ病の人が復職できる状態の目安です。

仕事内容にもよりますが、いずれにせよ体力の回復は重要です。

特に休職をした場合には、休職中に体を動かす機会が減って体力が落ちてしまうことがあるので、体力を元に戻すためのリハビリやトレーニングが必要な場合も。

復職するには、日中に外出できるだけの体力があることや通勤電車に乗れること、人と接触しコミュニケーションをとれるだけの体力があることなどが条件です。

 

【体験談】うつ病による休職から復職までにかかった期間

うつ病による休職から復職までにかかった期間についての体験談を4つ紹介します。

  • うつ病の再発により復帰に時間がかかった30代女性のケース
  • うつ病を克服して人生を貪欲に楽しみたい30代男性のケース
  • 4度目のうつ病を克服し復職した50代男性のケース
  • うつ病を克服し復職した30代男性のケース

 

うつ病の再発により復帰に時間がかかった30代女性のケース

中途採用で設計事務所に勤務し始めた30代女性が、うつを再発してしまったケースです。

即戦力を期待されるプレッシャーからか、必死に頑張っているうちに睡眠不足と食欲不振が続いてしまったのだとか。

やがて、気がついたらうつ病に。

1ヶ月の自宅療養をへて復職したものの、遅れを取り戻そうと彼女は復職直後から休職前と変わらないハードな勤務をこなしました。

しかし再び体調が悪化してしまい、医師からは再度休職するよう言われ、最終的には会社側から一方的に解雇通告をされることに。

ショックで落ち込み、うつ状態もさらに悪化したそうです。

病み上がりにもかかわらず、いきなりフルタイムで復職したのが良くなかったのでしょう。

彼女は今もまだ安定的に働くのが難しく、うつ病の再発を防ぐためにリハビリ労働で体を慣らしているそうです。

(参考:うつサポート情報室

 

うつ病を克服して人生を貪欲に楽しみたい30代男性のケース

同期入社の出世頭・抜擢人事で「期待に応えなければ」と必死に働いていた30代男性のケースです。

彼は、周囲を意識するあまりに自分にプレッシャーをかけていたようで、不眠症状が現れたそうです。

うつ病と診断されて初めて休職することに。

そして2か月間の自宅療養でうつ病の中途覚醒の症状がなくなり、主治医から復職の許可をもらって復帰。

ところが復帰直後から、様々な問題・条件が重なってしまい……。

懲りることなく全速力で走ってしまったのだそうです。

体調の変化を感じすぐ主治医に相談した結果、2度目の休職を決断することに。

今度は状態が落ち着いてもすぐには復職せず、リワークに7ヶ月通って無事にうつ病を克服してから復職を果たしたそうです。

復職してみると同期よりも出世は遅れ、給料も低くなったとか。

動揺がなかったわけではないものの、想定内のことだそうです。

今心がけているのは、出世や高給ではなく「3度目の休職はしない」ということ。

人と比べることや競争はもうやめようと考え、自分の人生を貪欲に楽しみたいと、今は思っているそうです。

(参考:株式会社LIVA

 

4度目のうつ病を克服し復職した50代男性のケース

人間関係と仕事が原因で、4度目の「うつ病」を再発してしまった50代男性のケースです。

これまでは自宅療養をし、幸いにもいずれも1ヶ月で復職できたそうです。

しかし、今回は芳しくなく自殺願望まで現れ強制入院することに。

入院当初は、幻影を見るなどの症状があり、もう治らないと落ち込みました。

しかし、カウンセリングの認知療法指導や同じ病状の友達のおかげで日に日に「生きる意欲」がわき気力も充実するようになり、2ヶ月で退院できたそうです。

そして、1ヵ月後に復職することもできたとか。

現在も、再発予防のために少人数のグループカウンセリングに通いながら、仕事を続けています。

(参考:医療法人 栄仁会・宇治おうばく病院

 

うつ病を克服し復職した30代男性のケース

人事異動で地方支店から東京本店へ転勤した30代男性のケースです。

栄転先で待ち受けていたのは、見知らぬ都会での労働組合との折衝という初体験の仕事だったそうです。

組合からは突き上げられ、対応の仕方がわからず、直属の上司には叱責され……。

半年くらい経った頃、とうとううつ病の診断を受け、治療は6カ月に及びました。

症状が改善傾向と判断した主治医は、職場復帰に向けての受け入れ体制を進めてほしいと職場に診断書を提出してくれたそうです。

会社側は産業保健のスタッフと協議を重ねて受け入れ方針を作成し、最初の3カ月間は時短勤務にするなど、復職に向けての対応を検討しました。

こうして復職後も医療機関への受診を続けながら、今は平常の勤務に戻れたそうです。

一人で抱え込まない・周囲を信じ相談すること・たまには好きなことに没頭することなどがうつ病からの回復には大切だと彼は言います。

(参考:厚生労働省こころの耳

 

まとめ

「ゆっくり治療しましょうって言われたけれど、どうなったら復職できるのかしら?」

うつ病で休職している人なら気になるところですよね。

実は、病状の回復には段階があるのです。

本記事は、うつ病の人が復職できる状態の目安とはどのようなものなのか解説し、復職した人の体験談を紹介しました。

そろそろ復職をと考えている方は、本記事をぜひ参考にしてくださいね。

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