エアコンのフィルターに汚れがたまると、運転効率が悪くなったり故障の原因になったりするので、定期的に掃除をする必要があります。
しかし、フィルターを掃除せずにいると、電気代が高くなってしまうということも。
本記事ではエアコン取付業者の夫と一夏に100台以上のエアコン工事を行う主婦が、フィルター掃除で節約できる電気代について解説します。
フィルター掃除以外の節約方法も紹介しますので、「フィルター掃除で電気代が変わるの?」と疑問に思っている方は、参考にしてくださいね。
エアコンのフィルター掃除でどれくらい電気代を節約できる?
エアコンのフィルターを掃除すると、一体どれくらいの電気代が節約できるのでしょうか?
実は、エアコンのフィルターを月に1~2回掃除すると、年間で約990円の節約になります。
フィルターが目詰まりしているとエアコン内で風の循環がスムーズにできず、エアコンの効率が悪くなって電気代が上がってしまうのです。
エアコンのフィルターは空気を取り込む際に入ってくる埃をキャッチしており、掃除をしないとどんどんと埃が溜まってしまいます。
年間990円の節約になるという結果は、フィルターが目詰りしている2.2kWのエアコンとフィルターを清掃した場合を経済産業省が比較したものです。
エアコンのフィルターを掃除すると冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力が削減できます。
消費電力が削減されれば当然電気代も下がるので、こまめなフィルター掃除が大切です。
(参考:環境省)
(参考:経済産業省経済エネルギー省)
エアコンのフィルター掃除のやり方
エアコンのフィルターはどのように掃除をすれば良いのでしょうか?
基本の掃除方法を紹介します。
- 必要なもの
- 手順1:本体を開けてフィルターを外す
- 手順2:フィルターを洗う
- 手順3:フィルターを乾かして、本体に戻す
必要なもの
エアコンフィルターを掃除する際は、以下を用意してください。
- 軍手やゴム手袋(必要な方は着けてください)
- マスク(ホコリが舞うので着けるのがオススメ)
- 脚立や椅子(エアコンの上側が見える高さになるものが望ましい)
- 掃除機(極細ノズルや隙間ノズル)
- 古いハブラシなど毛先がやわらかいブラシ
- タオル
手順1:本体を開けてフィルターを外す
エアコン本体のコンセントを抜き、前面のパネルを開けてフィルターを外します。
フィルターに埃がたくさん付いている場合は、外す前に掃除機の先で優しく吸いとっておきましょう。
フィルターを外した際に、埃が空気中に舞うのを防げます。
フィルターやエアコン内部に強い力がかからないよう、掃除機のノズルの先端を押し付けずに優しく吸い取りましょう。
パネルの開け方やフィルターの外し方が分からない場合は、各機種の説明書を確認してください。
手順2:フィルターを洗う
外したフィルターの表面に付いた埃を掃除機で吸い、裏側からシャワーをかけて汚れを取りましょう。
フィルターの埃は表面に溜まるため、まずは表面に付いた埃を掃除機で吸い取ります。
次にフィルターの裏側からシャワーを掛け、残った汚れを洗い落とします。
古いハブラシなどで優しくこすると、水やぬるま湯だけで汚れがほぼとれるでしょう。
フィルターは薄くて細かい網でできているため、傷をつけたり破ってしまったりしないように気を付けて洗いましょう。
手順3:フィルターを乾かして、本体に戻す
洗ったフィルターは、風通しの良い日陰でよく乾かしてから本体に戻します。
水分が残っているとカビの原因になるため、乾いたタオルで軽く水分を拭いてからしっかりと乾燥させましょう。
乾燥させている間に、エアコン本体のカバーや吹き出し口に付いている汚れを、濡らして硬くしぼったタオルで拭き取ると良いですね。
フィルターが乾いたら本体に戻し、パネルを閉めてコンセントを挿して掃除は完了です。
フィルター掃除だけじゃない!エアコンの電気代を節約する方法
フィルター掃除以外にも、エアコンの電気代を節約する方法はあるのでしょうか?
電気代の節約におすすめの方法が4つあります。
- 自動運転機能を使う
- 扇風機やサーキュレーターと併用する
- こまめに電源を切らない
- 室外機の手入れをする
詳しく説明します。
自動運転機能を使う
エアコンの電気代を節約するには、自動運転機能を使うのがおすすめです。
自動運転機能は屋外や室内の温度を感知し、自動で判断して最適な運転を行ってくれる機能で、無駄がないのです。
自動運転機能を使うと設定温度に達するまでは強運転し、設定温度に達してからは弱運転や省エネ運転のモードに、自動的に切り替わります。
そのため冷えすぎたり暖めすぎたりすることがなく、人が操作して調整するよりも電気代の節約に繋がるのです。
近年のエアコンは自動運転機能の性能が上がっているので、自動運転機能が搭載されている場合はぜひ上手に使ってみましょう。
扇風機やサーキュレーターと併用する
エアコンの電気代を節約するには、扇風機やサーキュレーターを併用で使うと良いでしょう。
サーキュレーターは離れた場所までエアコンの風を送って室温を均一にするので、効率よくエアコンが運転できるからです。
部屋の中にエアコンの空気が届かないエリアなどがある場合は、設定温度を下げるのではなく、サーキュレーターで室内の空気を回すと良いでしょう。
ロフトなど、部屋の高い位置に冷やしたい場所がある場合は、下から上に風を送ると涼しくなります。
冷たい空気は下に、温かい空気は上に溜まるので必要な方向へサーキュレーターを向けて空気を循環させましょう。
必要以上にエアコンの設定温度を下げたり、強運転をしたりする必要がなくなり、エアコン代の節約になります。
こまめに電源を切らない
エアコンの電気代を節約するには、頻繁に電源をつけたり消したりしないことがおすすめです。
エアコンは電源を入れてから設定した室温に達するまでの数分に大きな電力を使い、電気代がたくさんかかるのです。
エアコンを消して室温が高くなった状態で、再度エアコンを入れるとまた大きな電力を使うことになります。
エアコンメーカーのダイキンが行った検証で、「日中は35分までの外出であれば、エアコンをつけっぱなしの方が安い」「夜は18分までの外出であれば、エアコンをつけっぱなしの方が安い」という結果が出ています。
外気温や機種によって差はありますが、1時間に何度も電源を入り切りするよりは、つけたままにしておく方が節約になることが多いでしょう。
(参考:ダイキン)
室外機の手入れをする
エアコンの電気代を節約するには、室外機のお手入れもおすすめです。
室内機のフィルターを掃除するとエアコンの効率が上がるように、室外機の周辺をお手入れすると効率が上がる可能性があります。
室外機の正面吹き出し口に物を置くと、風がスムーズに出せなくなり、効率が下がってしまいます。
室外機カバーなどを使用する場合も、風がスムーズに出るように気を付けましょう。
また、室外機背面のアルミフィンに枯れ葉やペットの毛が溜まると、効率が悪くなりがちです。
アルミフィンは素手で触ると手が切れてしまう恐れがあります。
アルミフィン自体も強い力をかけると変形してしまうため、ほうきなどで優しく取り除きましょう。
なお、室外機を動かすと室内機と繋がる配管が傷つき、故障の原因になる恐れも。
自分で動かさずに掃除ができる場所だけお手入れしましょう。
まとめ
エアコン代をフィルター掃除で節約したいと思っても、どれくらい節約になるのかわからないと困りますよね。
実はフィルター掃除をすると、年間990円ほどの電気代が節約できます。
本記事ではエアコン取付業者の夫とエアコン工事をする主婦が、フィルター掃除でどれくらいの電気代が節約できるのかを解説しました。
フィルター掃除の方法や、掃除以外で節約する方法も紹介しているので、エアコン代を節約したいと考えている方はぜひ参考にしてくださいね。
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