「老人ホームに入居のときって、どんなことに気をつけたらいいのかな」
老人ホームもたくさんある中で、どこの施設にしたらいいのか迷いますよね。
早急に入居を迫られて焦ることのないように、老人ホームを選ぶ際はゆとりがあるときがよいとされています。
本記事では、老人ホーム選びでやってはいけない選び方と後悔しないポイントを、以前、老人ホームに勤務していた筆者が紹介します。
老人ホームを選ぶ際に、絶対失敗したくない方は参考にしてくださいね。
入って後悔!老人ホーム選びの失敗談
老人ホーム選びでの失敗談を4つ紹介します。
- 食事がまずくて転居
- 思っていた雰囲気の相違
- 医療対応ができない
- 家族の使いやすさを考えなかった
食事がまずくて転居
施設の食事がまずくて転居したAさんの体験談です。
Aさんは、老人ホームの食事は病院のようだと思ってたので、確かめることなく入居しました。
ところが1日3食の食事が口に合わなくて、ストレスを感じるようになっていきました。
そこで転居を希望して新しい施設に入居したところ、食事内容がとてもバラエティでこんなにも差があるのかと驚いたそうです。
思っていた雰囲気の相違
施設に入居してほとんど1人でいる感覚のBさんの体験談です。
Bさんは老人ホームに入ったら、新しくできた友達とおしゃべりなどを楽しもうと期待していました。
しかし、入居すると共有スペースで会う方は認知症や介護度の高い人ばかりで話が合わず、食事も誰とも会話できずに過ごしていました。
その結果、1人で外出もする気にならないため、だんだん部屋に閉じこもりがちになったそうです。
医療対応ができない
家族の負担が大きくなって転居したCさんの体験談です。
Cさんは、施設のバルーンカテーテル対応を見て検討し、受け入れも可能だったことから入居を決めました。
ところが、施設内でのバルーンの交換ができないことがわかりました。
すると、毎回の交換毎に病院へ連れて行く必要が出てきてしまったのです。
結局バルーンカテーテル対応OKの確認をしたつもりだったが、家族の負担が大きすぎるため、転居することになったそうです。
家族の使いやすさを考えなかった
面会に行く家族から遠い施設を選んでしまったDさんの体験談です。
Dさんは、施設に入る家族のために本人が気に入ってる街の施設を探しました。
面会に行くには遠い場所でしたが、本人がまだ元気だったので月に1回程度の面会で十分だったのです。
ところが要介護が上がると、家族が頻繁に呼び出されるようになり、毎回足を運ぶのがとても大変で負担になったそうです。
失敗談から学ぶ!老人ホーム選びでやってはいけないこと
老人ホーム選びでやってはいけないことは、主に以下の5つです。
- 検討しないで即決する
- 安さで選ぶ
- 本人と家族が入居後のことをよくイメージしない
- CM・看板で決める
- 本人の意向を軽視
詳しく紹介します。
検討しないで即決する
即決は、老人ホーム選びでやってはいけないことのひとつです。
施設で即決を急かせるところは、介護の質が下がっている可能性があるからです。
緊急性が高いほど即決してしまいがちですが、見学時に入居者から話を聞くなどしてきくなどで、十分に検討した方がよいでしょう。
老人ホーム選びは、元気なうちから最低でも3件から4件は見学してよく調べておくことをおすすめします。
安さで選ぶ
老人ホーム選びでやってはいけないことは、安さだけで選ぶことです。
アクセスが悪く建物が古いなどで価格が抑えられている施設が多いからです。
さらに介護職員が不足気味で、必要なときにサポートしてもらえない可能性も出てきます。
安い施設は安いなりの理由があるので、サポート態勢やスタッフの質も見極めないといけません。
快適に介護生活を送るためには、見学の際によく確認する必要があるでしょう。
参考:介護新聞
老人ホームのイメージだけで選ぶ
老人ホームのイメージだけで、施設を選んでしまうことです。
入居した施設で充実したホーム生活を送れるかの判断をしっかり行なってからでないと、長続きしないからです。
筆者が以前働いていた老人ホームでの入居者の話です。
新しく入って来た入居者は、頭もまだまだしっかりしていました。
にもかかわらず、ホームのスタッフが年寄り扱いするといつも嘆いていました。
しばらくすると、入居者の友達が外から遊びにきたときに、友達を家まで送っていくと言い出したのです。
結果的に、自分の家族の居る家に戻ってしまったので退居になりました。
老人ホームでの入居後のイメージをする上では、家族ともよく話し合っておくことも必要でしょう。
CM・看板で決める
CM・看板を見ただけで決めるのも、老人ホーム選びでやってはいけないことです。
CMや看板の大手の老人ホームでも、自分の希望する生活ができるとは限らないからです。
実際に選び方に困り、知名度だけで選んでしまう人は多いと考えられているからです。
老人ホームで充実した生活が送れるかどうかを、見学などでしっかりと見極めてから選んでくださいね。
本人の意向を軽視
老人ホーム選びでやってはいけないことは、本人の意向を無視してしまうことです。
実際に老人ホームは家族の方で探すことが多いため、本人の希望する生活とのミスマッチが起こりやすいとされています。
例えば食べることが好きな人に対して、食事に重きを置かない施設だと美味しいものが食べられないので楽しくありませんよね。
家族の意見も必要な場合もありますが、本人の意向などはすべて無視しないように努めましょう。
後悔しない老人ホーム選びで大切なこと
老人ホーム選びで後悔しないために、大切なことは何でしょう?
主に3つのポイントを紹介します。
- ケア体制やサービス内容の確認
- ホームの食事を実際に食べてみる
- 老人ホームの種類を把握する
ケア体制やサービス内容の確認
老人ホーム選びで大切なことは、ケア体制やサービス内容の確認です。
ケア体制やサービス内容は施設ごとに異なるからです。
特に確認が必要なサービスは以下の通りになります。
- 看取りケア
- リバビリサービス
- 外出の自由度
- 認知症ケア
- レクリエーション充実度
- 面会の頻度
老人ホームにも種類があり、同種でも提供されるサービスなどが異なるので複数の施設を見学・体験しながらの検討をおすすめします。
ホームの食事を実際に食べてみる
食事を実際に食べることは、老人ホーム選びでとても大切なことです。
実際に老人ホームに入居される方の多くは、食事が一番の楽しみとされているからです。
施設の事情で試食が難しいときは、入居者の食事風景を見学するなどして確認することをおすすめします。
入居を決める前にはなるべく実際の食事を試食してから契約してくださいね。
老人ホームの種類を把握する
後悔しない老人ホーム選びに大切なのは、老人ホーム自体の種類の把握です。
老人ホームには種類があるため、選ぶ際や説明を受けるときに理解しやすくなるからです。
例えば、公的の施設なら特別養護老人ホーム(特養)や介護医療院・介護療養型医療施設など。
民間の施設なら介護付有料老人ホームやグループホームなどがあります。
公的施設は要介護度の重い方や低所得者の方には、料金は低めとされています。
民間の施設は多種多様のサービスが提供されるため料金には幅があることも把握しておきましょう。
老人ホーム選びに失敗したら?クーリングオフ制度の活用がおすすめ
老人ホームの入居後にやっぱり合わないと思った場合は、クーリングオフの活用をおすすめします。
入居から90日以内であれば適用可能です。
また入居から90日以内に逝去した場合でも無条件で契約解除できます。
クーリングオフでの対象となる返還金額は入居一時金があった場合、入居した日数を日割り計算して差し引いた金額です。
入居契約時に、クーリングオフ適用月日を必ず確認してくださいね。
まとめ
老人ホームでは安心して快適に過ごせるように、慎重に選んで失敗したくないですよね。
老人ホーム選びの注意点として、安いからと即決したり大切な食事を軽んじたりしなければ失敗しない傾向にあります。
本記事では、老人ホームのやってはいけない選び方と後悔しないポイントを紹介しました。
ぜひ本記事を参考に、介護生活を楽しいものにしてくださいね。
参考:LIFULL介護
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