犬に食事を与えた際に、噛まずに丸呑みしてしまうことがよくあります。
本記事では、犬がドッグフードを噛まない理由や丸呑みの注意点と対処法をご紹介します。
ドッグフードを丸呑みする愛犬が心配な方は、ぜひ参考にしてくださいね。
犬がドッグフードを噛まない!丸呑みの理由は?
そもそもなぜ犬はドッグフードを噛まずに丸呑みするのでしょうか?
考えられる原因を3つ紹介します。
- 基本的に犬はドッグフードを丸呑みする
- 犬の歯の構造も関係している
- 犬の唾液では消化ができない
基本的に犬はドッグフードを丸呑みする
犬がドッグフードを噛まない理由の1つに、丸呑みが基本的な食べ方であることが挙げられます。
犬が食べ物を噛まずに丸呑みしてしまうのは、しつけの問題ではなく本来の犬の習性が関係しているのです。
元々、野生で生活していた犬は、獲物を他の動物に奪われないよう急いで食べていたと言われています。
ドッグフードをあげた際に、噛まずに丸呑みしてしまうのは野生の頃の名残とされており、本来の食べ方のため犬にとっては普通なのです。
犬の歯の構造も関係している
犬がドッグフードを噛まない理由の1つに、歯の構造も関係しています。
犬が食べ物を噛まずに丸呑みするのは、臼歯の役割が人間とは大きく異なるからです。
先の尖った形状をしている犬の歯は、食べ物を引き裂くのに特化しており、噛むのには適していない作りになっています。
犬が噛まずに食べてしまうのは、食べ物を噛み続けられない犬の歯の構造が原因のため、必要以上に心配しなくても良いのです。
犬の唾液では消化ができない
犬がドッグフードを噛まずに食べるのは、犬の唾液では消化ができないことも理由の1つです。
犬の唾液には、糖質を分解するアミラーゼという消化酵素がなく、噛んで食べても分解されず本格的に消化が開始されるのは胃に届いてからです。
そのため、飲み込める大きさまで細かくできれば、それ以上食べ物を噛む必要がないのですね。
犬の体は、食べ物を胃と腸できちんと消化される仕組みになっているため、噛まずに飲み込んでも問題ないとされています。
犬がドッグフードを噛まないで早食いするのは注意が必要
では、犬がドッグフードを噛まないで早食いした場合に注意するべき次の2つを説明します。
- 喉に詰まらせる
- 胃捻転になってしまう恐れがある
喉に詰まらせる
犬がドッグフードを噛まずに早食いをしてしまう際の注意点として、喉に詰まらせてしまうことが挙げられます。
ドッグフードは品質の劣化を防ぐため、含有水分量が10%未満となるように加工されていますが、飲み込むと唾液や胃液を吸収し水分を含んで一気に膨張してしまいます。
その際、ドッグフードの表面同士が唾液で密着し、大きな塊になり喉に詰まってしまう可能性があるのです。
そうなった時に、咳き込んだり吐き出したりできないと窒息の恐れもあり非常に危険です。
胃捻転になってしまう恐れがある
胃捻転になってしまう恐れがあることも、犬が噛まずに早食いをしてしまう際の注意点の1つです。
胃捻転とは、胃にガスが留まって膨らみ捻じれるという疾患ですが、早食いをすると多量の空気を一緒に飲み込んだ状態になるため発症するリスクが高くなります。
胃捻転には、次の症状があります。
- 大量のよだれが出る
- 吐きそうで吐き出せない
- 呼吸が浅く乱れている
- ぐったりして元気がない
- お腹がぱんぱんに張っている
命に係わる危険な場合もあるため、上記の症状があればすぐに診察を受けましょう。
犬がドッグフードを噛まないで食べるときの対処法
犬がドッグフードを噛まないで食べるときの対処法として、次の4つを紹介します。
- ドッグフードを小粒のものに変える
- スープかお湯でドッグフードをふやかす
- 1回の量を少なくして数回に分けて与える
- 多頭飼育の場合は個別に与える
ドッグフードを小粒のものに変える
犬が噛まないで食べるときの対処法として、ドッグフードを小粒のものに変えてみましょう。
犬が噛まずに飲み込んでも、小粒のものだと喉に詰まるリスクが低くなります。
また、唾液でドッグフードがくっついても大きな塊になりにくいというメリットもあります。
犬種や年齢によってドッグフードの大きさは異なるため、様子を見ながら粒のサイズを変えてみてくださいね。
スープかお湯でドッグフードをふやかす
犬が噛まないで食べるときの対処法として、ドッグフードをスープかお湯でふやかすのもおすすめです。
ドッグフードをふやかすと一気に食べにくくなり、早食いを防げます。
喉に詰まりにくくなると同時に、消化しやすいので胃腸の負担を減らせるというメリットも。
犬が好む硬さになるよう、様子を見ながらドッグフードに加える水分の量を調節してみましょう。
また、ドッグフードが漬かるほど水を入れて与えるという方法もあります。
いずれもドッグフードの種類を変えずに早食い対策ができるので、ぜひ試してみてください。
1回の量を少なくして数回に分けて与える
犬がドッグフードを噛まないで食べるときの対処法として、1回の量を少なくして数回に分けて与えるのも効果的です。
犬は空腹を我慢するとストレスを感じ、食事を与えられた瞬間にガツガツと食べてしまいがちです。
例えば、1日の食事量はそのままで1回の量を減らして数回に分けると、空腹感を和らげられます。
犬の様子を見ながら、食事の量と回数を工夫してみましょう。
多頭飼育の場合は個別に与える
多頭飼育の場合は個別に与えることも、犬がドッグフードを噛まないで食べるときの対処法です。
多頭飼育されていると、他の犬に食事を取られまいと早食いをしてしまう傾向にあるからです。
例えば、食事場所を分けたり、食事時間をずらしたりと環境を改善してみましょう。
落ち着いて食事ができるようになると、よく噛んで食べる習慣がつく可能性が高いため試してみると良いですね。
まとめ
本記事では、犬がドッグフードを噛まない理由や丸呑みの注意点と対処法を紹介しました。
犬に食事をあげた際、噛まずに丸呑みすると体に悪影響がありそうで心配になりますよね。
けれども、食事の形態や環境を改善してあげるときちんと噛んで食べるようになる可能性があります。
本記事を参考にして、愛犬が安全に食事できるように対処してあげましょう。
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