「虫対策をしたいけれど、薬剤は使いたくないな…」
丹精込めて育てている野菜の虫除けには、できるだけ自然なものを使いたいですよね。
本記事では、ハーブで虫を寄せ付けなくする方法や、虫除け以外のハーブの効果を具体的に解説します。
できるだけ自然な方法で、安心・安全な野菜を作りたい方は、参考にしてくださいね。
家庭菜園のハーブが虫除けになる理由
ハーブの中には、虫が嫌う香りや成分を含む種類があります。
植物は自然界を生き抜くために、虫が苦手な強い香りや苦味のある分泌物を出して、食べられないように身を守っているのです。
植物の出している分泌物は忌避物質と呼ばれ、刺激性のある強い香りを発するハーブは、虫を寄せ付けない忌避作用にすぐれています。
ハーブを虫除けとして一緒に植えることによって、薬剤を使わずに菜園を守ることができます。
家庭菜園で育てたい虫除け効果のあるハーブ
家庭菜園で育てると害虫を除ける効果があるハーブには何があるでしょう。
次の6種類のハーブがあります。
- ペパーミント
- レモングラス
- ローズマリー
- ゼラニウム
- ラベンダー
- タイム
詳しく説明します。
ペパーミント
スーッとする清涼感のある香りが特徴のペパーミントには、虫除けの効果があります。
「メントール」という成分を、多くの虫が嫌うからです。
野菜に付くアブラムシ、カメムシ、モンシロチョウなどにも効果が期待できます。
虫だけでなくメントールが苦手な鳥も多いので、菜園で育ててみてはいかがでしょうか。
レモングラス
料理やお茶に使うレモンの香りが特徴的なレモングラスも、虫除けに効果のあるハーブの1つです。
レモングラスには、虫が嫌がる「シトラール」や「シトロネラール」という成分が多く含まれています。
手間がかからず育てやすいのも、レモングラスの特徴です。
ローズマリー
ローズマリーも、畑の害虫対策に有効なハーブです。
ローズマリーには、「シネオール」や「カンファー」という成分が含まれています。
「カンファー」は、着物の防虫剤で知られる樟脳(しょうのう)と同じような香りが特徴です。
ローズマリーはヨトウガやアブラムシ、モンシロチョウを遠ざける効果があります。
キャベツにつくアオムシを減らせる確率が高いので、キャベツを育てている方はぜひローズマリーの導入を検討してみてください。
ゼラニウム
鮮やかな花が美しいゼラニウムにも防虫効果があります。
ゼラニウムに含まれる「シトロネロール」や「テルピネオール」の成分に防虫作用があるのです。
ヨーロッパでは玄関や窓辺にゼラニウムを植えて、虫除けに活用しているそうですよ。
ラベンダー
紫色の花を咲かせ、癒しの香りで人気のラベンダーも、虫対策に使われるハーブの一つです。
ラベンダーは、防虫効果のある「リナロール」という成分を含んでいます。
アブラムシやガ、アリに忌避効果があります。
暑さにも寒さにも強く、育てやすいのが特徴です。
タイム
魚料理によく使われるタイムも、虫対策に効果のあるハーブです。
タイムには、虫が嫌う「チモール」や「リナロール」などの成分が含まれているのです。
野菜の葉っぱや新芽を食べるナメクジ、モンシロチョウにも効果があります。
菜園に植えるのにおすすめのハーブです。
家庭菜園で虫除け以外にハーブに期待できる効果
ハーブには家庭菜園での虫除け効果以外にも期待できる効果があります。
その効果は、次の4つです。
- 病気を予防する
- 植物の成長を促す
- 受粉を助ける
- 安全性の高い野菜ができる
詳しく説明します。
参考サイト:ハーブの効果
病気を予防する
ハーブの中には、根に特定の病原菌を抑制する微生物を持っているものがあります。
そのため、かかりやすい病気を持つ野菜の近くに病気を抑制するハーブを植えると、病気の発生を抑えられるのです。
また、抗菌力のある香りや成分が、病気を予防することもあります。
ハーブをうまく活用して、大事に育てた野菜を思わぬ病気から守りましょう。
植物の成長を促す
菜園にハーブを植えることで草丈が大きくなったり、実の付きが良くなったりと、野菜の生育が全体的に良くなることがあります。
種類が異なる植物同士を植えると、土壌に住む微生物の種類が増えるため、土の環境が良くなるのです。
他にも、必要な養分が異なる植物を近くに植えると、互いに養分を融通しあって成長が促されます。
植物や作物などを育てる際は、ハーブを利用して成長を促進しましょう。
受粉を助ける
ハーブには、植物の実がなりやすくなるように受粉を助ける効果もあります。
ハーブが、受粉を助けてくれる蜜蜂やアブなどの虫を引き寄せるからです。
例えばリンゴやラズベリーの近くにラベンダーを植えると、ラベンダーの香りに蜜蜂が集まって受粉を助けてくれます。
ハーブを使って受粉を助け、収穫につなげましょう。
安全性の高い野菜ができる
ハーブを植えることによって、安全性が高い野菜を収穫できるようになります。
農薬や防虫剤を使わなくても害虫被害を防いだり、化学肥料を減らしても成長を助けたりする効果があるからです。
ハーブを利用すれば、地球環境にやさしく安心・安全な野菜を作ることができますよ。
まとめ
せっかくの家庭菜園では、あまり薬剤を使いたくないですよね。
本記事では、ハーブと野菜を共に植えることで、病害虫を防ぎ、野菜の成長を促して収穫量を増やす具体的な方法を紹介しました。
農薬のような即効性はありませんが、できるだけナチュラルな方法で、新鮮でおいしい野菜を作れますよ。
家庭菜園やガーデニングなどを始めようと思っている方は、本記事を参考にしてくださいね。
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